研究課題/領域番号 |
21K11606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 広島大学 (2022-2023) 早稲田大学 (2021) |
研究代表者 |
田原 優 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (80707399)
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研究分担者 |
高松 敦子 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20322670)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 概日時計 / 時間栄養学 / 時差ボケ / 不規則な生活 / 体内時計 / 腸内細菌叢 / 睡眠 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ウェットとドライ研究を融合したシステムバイオロジーにより研究を加速しながら、実生活における環境因子入力と、それに対する概日時計応答のさらなる理解を目指す。新規に哺乳類の概日時計を模した数理モデルを構築し、環境因子に対する応答をシステマティックに評価する。さらに、新規に作成した不規則な生活モデルマウスを用いて、実生活に見られるゆらぎ、「不規則な生活による健康被害」の科学的な理解を目指す。
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研究成果の概要 |
不規則な生活モデルマウスの作成を、明暗を毎日少しずつ変えることで作成し、その周期性も3日、7日、14日と分けることで、不規則さをシステマティックに解析する系を整えた。行動リズムでは、3日周期の不規則な変化には追いつくことが難しく、一方で14日周期には追いつくことができることを確認した。様々な光条件で飼育したマウスの体温を解析し、明暗の変化と、中枢時計(行動リズム)、末梢時計(深部体温リズム)のそれぞれの間で起こる時差ボケ状態の数値化に成功した。その結果、3日おきに明暗を変化させることで、最も生体内における時差ボケが大きくなることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
概日時計を健康に保つことは、予防医学として重要であり、また健康寿命延伸にも繋がる。概日時計は24時間ピッタリではなく、環境因子(光、食事、運動)により時刻調節を日々行う。しかし、普段の生活では朝昼夕と食事を摂り、通勤・通学を運動と捉えれば朝、夕2回の活動ピークが来るゆらぎを持った入力となる。これら実生活における環境入力は複雑であり、いかに相互作用し、概日時計の時刻を調節し、時に時差ボケを引き起こすのかは、まだよく分かっていない。本研究結果は、普段起こり得る不規則さに焦点をあてた新規課題であり、時差ボケを数値化できる可能性を示したことは社会的にみても有用である。
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