研究課題/領域番号 |
21K11610
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
海老根 直之 同志社大学, スポーツ健康科学部, 教授 (30404370)
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研究分担者 |
福岡 義之 同志社大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20265028)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 食事誘発性熱産生 / 間接熱量測定 / 脂質酸化 / 糖質酸化 |
研究開始時の研究の概要 |
食後に生じるエネルギー代謝の亢進は食事誘発性熱産生(DIT)とよばれ,発生タイミングとその機序によって2つの反応に区分されている.DITは安静時エネルギー消費量を基線として食後のエネルギー消費量の増加量として評価されるが,安静時エネルギー消費量を正確に評価すること自体が難しいことに加え,DITが身体活動により生じる代謝亢進と比べると小さな反応であるため,技術的な限界により知見に見落としが生じている可能性が否定できない.本研究では,研鑽を繰り返して構築した当該測定に特化したヒト対象フードシステムを駆使し,摂食後早期に生じる第一相反応と緩やかに生じる脂質による反応に着目したDIT現象の再評価を行う.
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研究成果の概要 |
ヒトの1日の総エネルギー消費量のおよそ1割を占めるとされる食事誘発性熱産生(Diet-Induced Thermogenesis: DIT)であるが,消化吸収にまつわる不可視の現象であるため,その細部には不明な点が残されている.脂質摂取に由来するDITは,摂取エネルギーの僅か0~3%と他のエネルギー産生栄養素に比べてとりわけ低く見積もられている.この基となっているエビデンスの取得条件を当該分野の最新の研究手法に照らすと大きな乖離が認められる.そこで本研究では,ハード・ソフトの両面から高精度な測定システムを構築し,DIT現象を再評価することを目的とした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの推定エネルギー必要量は,厚生行政においてそれ自身が重要な位置づけにあることに加え,他の栄養素の適切な摂取量を議論するための基盤情報でもあるため,食事摂取基準の策定時には,科学的エビデンスを最大限反映する形で導き出されている.ヒトの消費するエネルギーの一区分である食事誘発性熱産生は,小さい反応が長時間続く現象であり,そもそも測定が難しいものであるが,古い時代に得られた研究成果に基づき,長年に渡って1日の総エネルギー消費量の1割と大まかに見積もられてきた.これを現在の技術を駆使して再評価することは,食事摂取基準をより強固なものとするために,必要不可欠なステップである.
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