研究課題/領域番号 |
21K11685
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
茅野 新 東海大学, 医学部, 准教授 (60726925)
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研究分担者 |
山本 聖一郎 東海大学, 医学部, 教授 (20255483)
野村 栄治 東海大学, 医学部, 教授 (30288732)
岡田 和丈 東海大学, 医学部, 准教授 (10459430)
宮北 寛士 東海大学, 医学部, 講師 (80734384)
陳 凌風 東海大学, 医学部, 助教 (60803286)
関 太要 東海大学, 医学部, 助教 (00845745)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 骨格筋量 / 消化器癌 / 糞便移植 / 大腸癌術後 |
研究開始時の研究の概要 |
消化器癌患者において、術後の体重減少が散見される。術後早期の体組成変化は、骨格筋量減少が最も大きい。術後骨格筋量減少は補助化学療法の完遂率を低下させ、予後を悪化させるとの報告があり、術後骨格筋量減少を予防することは重要である。一方、腸内細菌が宿主の代謝異常症の病態形成に影響を与えているとの報告がある。本研究は、消化器癌患者の術後骨格筋量減少と腸内細菌叢・腸内環境の関連性を解明し、さらに消化器癌患者・消化器癌患者の糞便移植したマウスにシンバイオティクスを投与し、術後骨格筋量減少を抑制できるかを検証し、術後骨格筋量減少に対する腸内細菌叢の調整による新たな予防・治療アプローチ法を見出すことである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、消化器癌患者(ヒト)の腸内細菌叢・腸内環境と術後骨格筋量減少との関連を解明し、これまで曖昧であった腸内細菌叢と骨格筋の両者間の腸筋軸(腸筋相関)の存在を明らかにすると同時に、ヒトとマウス(ヒト糞便移植消化器癌術後モデル)を用いてシンバイオティクスが術後骨格筋量減少を抑制できるかを検証することを目的としている。まずヒトの腸内細菌叢・腸内環境と術後骨格筋量変化の探索研究とし、術後骨格筋量変化と腸内細菌叢・腸内環境の関連性を解明し、術後骨格筋量を減少させる腸内細菌を同定する。またその腸内環境を明らかにする。次にシンバイオティクスの術後骨格筋量減少の抑制効果に対する動物実験・比較臨床試験として、ノトバイオートマウス・ヒトを対象に、シンバイオティクスは術後骨格筋減少を抑制できるかを検証する。 大腸癌患者の症例集積を行い、患者から得られた糞便を1)腸内細菌叢・2)腸内環境を調べるため1)メタゲノム解析:細菌16S-rRNA アンプリコン解析 2)メタボローム解析:糞便中短鎖脂肪酸分析の解析を行っている。術後骨格筋量変化は、体組成分析(In Body770)、また筋力評価(握力測定)・身体機能評価(6m歩行速度測定・ 5回椅子立ち上がりテスト・バランステスト)を術前後に行い情報を収集した。集積した臨床診療情報をもとに周術期における術後筋肉量減少に影響を与える危険因子の解析したところ、術後筋肉量減少に影響する因子として入院期間中の筋肉量減少に影響を及ぼす因子は性別のみであった。一方術後1ヶ月の時点における筋肉量減少に影響を及ぼす因子は、Stoma造設・糖尿病・出血量であった。 今後は、バイオインフォマティクス手法を駆使することにより、これらの得られたすべての診療情報から腸内細菌叢・腸内環境と術後骨格筋変化との関連性を探索する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大腸癌患者の症例集積にやや時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
現在までに集積した情報を用いてバイオインフォマティクス手法を駆使し、腸内細菌叢・腸内環境と術後骨格筋変化との関連性を解析する。その結果を踏まえてシンバイオティクスが術後骨格筋量減少を抑制できるかを検証するためにノトバイオートマウスを用いての検証実験を行う。
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