研究課題/領域番号 |
21K11702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
岩城 俊雄 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (20295728)
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研究分担者 |
乾 博 大阪公立大学, 生命環境科学研究科, 客員研究員 (20193568)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 一価不飽和脂肪酸 / cis-バクセン酸 / オレイン酸 / GC / n-7系一価不飽和脂肪酸 / GC-MS / 脂質栄養 / リビドミクス / 一価不飽和脂肪酸代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満ならびに生活習慣病の増加によって,これら疾患の予防対策が喫緊の課題である.その重要な因子である脂質栄養については,EPAやDHAなどのn-3系と呼ばれる多価不飽和脂肪酸の生理機能については理解が進んでいる.しかし,食品中には多量の一価不飽和脂肪酸が含まれており,特に果実類には多様な脂肪酸が分布している.近年,これら一価不飽和脂肪酸の生理機能が明らかになってきた.本研究では,食品由来のそれら一価不飽和脂肪酸の動物細胞での代謝動態を解明し,それらの持つ新たな生理機能を動物細胞や動物個体を対象に探索し,疾病予防の観点から新たな栄養科学的研究基盤の確立を目的とする.
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研究成果の概要 |
現代社会における肥満や生活習慣病の増加は、深刻な健康課題であり、その治療と予防は喫緊の課題であり,脂質栄養学的な研究が重要となっている。我々の日常摂取する食品、特にナッツ類などの果実には、二重結合を一つ含む、多様な一価不飽和脂肪酸が豊富に含まれる。しかし、これらの脂肪酸の生理機能については、未だ十分な解明がされていない。本研究では、動物細胞に果実由来の一価不飽和脂肪酸を添加した場合の代謝動態変動を解析した。その結果、これらの脂肪酸は細胞膜画分に取り込まれ蓄積し、鎖長延長などの代謝を受けていることが確認された。これは、果実由来の一価不飽和脂肪酸が新規の生理作用を持つ可能性を示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代社会における肥満や生活習慣病の増加は、深刻な健康課題であり、その治療と予防は喫緊の課題であり,脂質栄養学的な研究が重要となっている。本研究では、果実由来の一価不飽和脂肪酸の細胞内代謝動態を明らかにし、新規生理作用の可能性を示唆した。すなわち,血液を含め身体を構成する細胞に本来含まれない果実由来の一価不飽和脂肪酸が,食事を通して細胞内に取り込まれ,細胞の生理作用に影響を与える可能性が見出された。今後、更なる研究を通して、これら脂肪酸の具体的な作用機序を解明し、食事内容による健康増進への応用可能性を検討していく必要があると考える。
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