研究課題/領域番号 |
21K11720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
原 章規 金沢大学, 医学系, 准教授 (70507045)
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研究分担者 |
中村 裕之 金沢大学, 医学系, 教授 (30231476)
岡本 成史 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (50311759)
林 宏一 武庫川女子大学, 食物栄養科学部, 教授 (30319983)
辻口 博聖 金沢大学, 医学系, 特任助教 (00723090)
宮城 栄重 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (40341987)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 糖代謝 / 食後血糖 / 予防 |
研究開始時の研究の概要 |
食後高血糖は2型糖尿病の危険因子であり、食事による制御は耐糖能異常および2型糖尿病の発症予防にとって重要な位置を占める。本研究では、非薬物療法下の糖代謝異常者を対象として、①持続的にグルコースをモニタリングしつつ、毎食事内容とパターン、睡眠・活動量などの生活習慣に関する情報を収集する。②これらの情報に加え、研究開始時における身体的指標や腸内細菌叢を含む医学的情報を用いた機械学習を通して、③食後高血糖を制御できるような個別化食事箋を提供するためのアルゴリズムの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
食後高血糖は2型糖尿病の危険因子であり、食事療法による制御は耐糖能異常および2型糖尿病の発症予防にとって基本かつ重要な位置を占める。今年度は非薬物療法下の糖代謝異常者の食後血糖を測定しつつ、毎標準食に関する情報のほか基本的生体情報を収集し、食後高血糖の程度と関連する臨床・疫学情報ならびに細菌学的情報について検討した。 これまでに非薬物療法下の糖代謝異常者40例を対象として、 毎食の食品群・栄養素の摂取状況ほか血糖変動に関連する諸因子を収集した。グルコースモニタリングシステムを用いて収集した7日間の持続血糖モニタリング値から、標準食としておにぎりおよびカロリーメイトを摂取した2日間を対象とした解析を行った。アウトカムは食後2時間のグルコース濃度の曲線下面積(AUC)とした。解析対象40例の平均年齢は66.0±9.4歳であり、男性は22例であった。おにぎりによるAUCと関連する変量として、空腹時血糖およびHbA1c以外にも血液生化学的検査項目や携帯用睡眠時無呼吸検査項目にもみられた。カロリーメイトによるAUCと関連する変量には、おにぎりによるAUCと関連する変量とは異なるものが複数みられた。さらに、口腔内細菌および腸内細菌の中には、おにぎりによるAUCおよびカロリーメイトによるAUCと相関のあるものがみられた。このことから、一般的な血糖指標や血液生化学的指標に加え、特定の体内微生物が食後血糖変動に関連することが示唆された。次年度は、自由食下で収集したAUCと関連する食物・栄養素について解析・評価を行う計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
収集した研究参加住民のデータの中間解析を行い、その結果をとりまとめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
調査参加者に対する研究成果のフィードバックを行う機会を確保し、参加者に対してわかりやすく丁寧に報告・説明していくことにより、今後とも住民から協力を得やすい関係を維持・促進する。また、食後血糖変動関連因子について、情報工学の専門家とも情報交換し共同研究に繋げられるようにする。
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