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敗血症における代謝産物を介した生命維持機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K11724
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関広島大学 (2023)
徳島大学 (2021-2022)

研究代表者

堤 理恵  広島大学, 病院(医), 研究員 (80510172)

研究分担者 大藤 純  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (40346606)
阪上 浩  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (60372645)
堤 保夫  広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (90523499)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードATP / 代謝産物 / 重症病態 / エネルギー代謝 / 代謝 / 敗血症 / 骨格筋萎縮 / アミノ酸代謝 / 多臓器連関 / メタボローム解析 / アミノ酸 / タイチン / 筋萎縮
研究開始時の研究の概要

本研究では、これまで通説であった敗血症時の代謝不全はサイトカイン・ストームの結果という視点に加え、骨格筋における代謝調節機構が司令塔となって筋蛋白異化やサイトカインカスケードを変化させ、代謝や生存を調節するという新たな生命のホメオスタシス機構を見出すものである。さらに、このときに生命維持のバイオマーカーとなる遊離アミノ酸に注目し、その臨床的意義を検証するものであり、敗血症患者における代謝変動の意義と新しい生命維持機構の可能性を切り拓く。

研究実績の概要

本研究では、重症病態、特に敗血症における代謝動態の変化を基礎的、臨床的に検討した。基礎的検討からは、糖単独投与では解糖系がさらに亢進し、乳酸産生量が増加することがわかった。また、骨格筋由来のアミノ酸代謝産物は増加し、尿中ノルアドレナリンの上昇、骨格筋mTORの活性化、HIF1の増加を確認した。また、IL6の値はPDK1と相関関係を示した。一方で、ケト原生アミノ酸の投与はAcetyleCOAは増加させないが、TCAサイクル上の代謝産物は増加させ、ATP産生も増加した。その結果、乳酸産生量は減少し、腓腹筋量の減少も抑制された。また、mTORノックアウトマウスでは、代謝の変動が認められなかったが、LPSを高濃度投与し死亡率を検討するとWild-typeマウスと比較して有意に低下した。
さらに、重症患者においても代謝産物の検討を行った。重症患者(66名)において糖代謝産物を解析したところ、解糖系の増加とTCAサイクルの減少が認められた。また、血中のATP量の減少と、ATP量とIL-6濃度との逆相関関係が認められた。血中遊離アミノ酸濃度は骨格筋量に関係なく、増加し、尿中Titinとの関連が認められた。これにより、侵襲由来の筋崩壊であると考えた。一方で、このアミノ酸濃度は高値であればICU入室後の生存は維持されたが、アミノ酸上昇が認められない場合には生存が認められなかった。このアミノ酸が高値の患者では動物で認められたのと同様にエネルギー代謝の抑制が認められ、生存に必要なシグナル伝達が生じていると考えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

申請者の異動に伴い患者サンプルの解析がやや遅延している

今後の研究の推進方策

当初の計画では3年間で完遂する予定であったが、1年間の延長を申請した現在未解析の患者サンプルが30サンプル以上あり、これらの解析および論文化をもって研究終了としたい。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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