研究課題/領域番号 |
21K11729
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
工藤 利彩 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20347545)
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研究分担者 |
勇井 克也 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (50783875)
粕田 承吾 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70434941)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 拡張不全 / 高血圧 / 血管内皮細胞由来過分極因子 / 末梢循環 / 内皮依存性過分極因子 / 一酸化窒素 / 血管機能 / 内皮由来過分極因子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高血圧症の延長線上にある拡張不全の末梢循環調節においてもiEDHFsが重要な役割を果たしているのではないかと仮説を立て、高血圧性心不全モデルラットを用い、高血圧期から拡張不全期における誘導型内皮由来過分極因子による末梢循環調節機構を解明する。本研究の成果は、高血圧患者の拡張不全への移行の予防および拡張不全患者のQOLの向上に大いに貢献し得ると思われる。
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研究成果の概要 |
本研究では、ラット高血圧性心不全モデルの末梢血管において、血管弛緩作用をもつ新規メディエーターである誘導型血管内皮由来過分極因子iEDHFsの経路が活性化され、血圧上昇を抑制することにより末梢循環調節に寄与していることが初めて明らかになった。さらに、iEDHFsは、一酸化窒素(NO)による循環調節が優位である高血圧期には誘導されず、心不全の初期段階である拡張不全期からNOに代わって誘導されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、高齢者心不全の多くは、左室収縮機能が保持されつつ拡張機能障害を主体とする拡張不全である。拡張不全は予後不良であり、確立した治療法はなく、その発症および病態進展機序の解明、予後改善のための治療法の開発が急務となっている。拡張不全の発症基盤には高血圧があり、心臓単独の疾患ではなく心臓と動脈系の相互作用から惹起されることから、本研究で示したiEDHFsによる末梢循環調節機構の解明は、高血圧や拡張不全などの心血管病の治療法の開発の手がかりとなり、創薬への応用が期待される。
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