研究課題/領域番号 |
21K11746
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
須鎗 弘樹 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (70246685)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 一般化二項分布 / αダイバージェンス / Tsallisエントロピー / べき分布 / ド・モアブルラプラスの定理 / 一般化中心極限定理 / 冪関数 / 異常統計 / モデリング |
研究開始時の研究の概要 |
千年に一度などの極めて稀な現象の一方で,SNS上の炎上などの一極集中は,一般に広い意味で異常統計と言われる.異常統計で頻出する分布は「べき分布」であり,すそ野が長い分布の形が特徴的である.異常統計が観測されるとき,その情報源(確率変数)は独立とは程遠い長距離相関あるいは長時間相関を有しており,従来の確率論を適用することができない.つまり,異常統計のモデリングができない.しかも,異常統計は,普遍的に観測され,それゆえに,現象の背後には,従来の確率論と同様の強固な確率論が存在すると考えられる.以上の背景をもとにして,べき関数族の数理構造とその数理に基づく極限定理とモデリングへの応用を目指す.
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研究実績の概要 |
基本的な非線形微分方程式から導かれる一般化二項分布は申請者によって導かれており,その定式化の整合性は,この定式化からレート関数としてαダイバージェンスが自然に導かれることにある.αダイバージェンスは,情報幾何・機械学習の分野ですでによく知られているダイバージェンスであり,これが全く異なるシンプルな出発点から導かれる事実は数学的に意味のある結果であると考えている.この流れから,ド・モアブルラプラスの定理の冪関数版である拡張を目指していたが,途中までは,非常に綺麗に展開できており,その数学的方向性の正しさに間違いはないと思わせる結果である.しかし,ド・モアブルラプラスの定理の主張は分布収束であり,分布収束の証明の最後の部分で行き詰まっており,現状の未完成のまま発表できない状態が続いている.ド・モアブルラプラスの定理は,一般化中心極限定理の典型例となりうるものであり,べき分布の世界の極限定理の構築のために,このステップを外す訳にはいかない.一般に,中心極限定理で議論される収束は分布収束であるため,積分が必要になるが,その積分の定義を若干修正する必要に迫られている.安易な修正は,理論全体に影響を与えかねず,今後の研究内容の一貫性に問題を与えかねない.そのため,その修正に慎重になっており,非常に時間を要している.特に,今後,より一般的な中心極限定理ならびに,大数の法則の一般化への影響を気にしており,見通しの良い解決方法を未だ模索中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績の概要で述べたように,中心極限定理で議論する分布収束で積分が現れるが,その積分の修正とその影響について調べており,非常に慎重を要し,困難な状況にあるため.
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今後の研究の推進方策 |
本研究で扱う異常統計の枠組みで,中心極限定理に現れる分布収束の積分の計算の困難さをうまく回避する方法を探す.
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