• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

BCMP待ち行列ネットワークと機械学習から創出するエージェントモデルの実社会応用

研究課題

研究課題/領域番号 21K11774
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分60020:数理情報学関連
研究機関順天堂大学 (2023)
静岡理工科大学 (2021-2022)

研究代表者

水野 信也  順天堂大学, 健康データサイエンス学部, 教授 (60714524)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード閉鎖型BCMP待ち行列ネットワーク / マルコフ連鎖 / 最適化 / シミュレーション / 遺伝アルゴリズム / 並列計算 / 複数窓口 / 待ち行列ネットワーク / BCMP / 閉鎖型ネットワーク / MPI / 大規模ネットワーク / BCMP待ち行列ネットワーク / エージェントベースドモデル / 機械学習 / データサイエンス
研究開始時の研究の概要

本研究は,待ち行列理論を現代の実社会に応用すべく,BCMP待ち行列ネットワークを基本とした数理モデル上に,機械学習を活用した動的なエージェントベースドモデルを構築することで,実モデルの最適化を行うものである.
例として,近年Maasと呼ばれ盛んになっているテーマパーク内にある自動運転車での移動,レンタルサイクルの貸し出しやカーシェアリングモデルが挙げられる.
さらに,新型コロナウイルスの世界的影響で,現実社会の多くの場面で,待ち時間の短縮が求められている.社会でのシステム利用状況が変化する中,待ち行列理論と連携シミュレーションを実社会に適用できる手法を提案していく.

研究実績の概要

2023年度においては、2022年度に構築した閉鎖型BCMP待ち行列ネットワークにおける窓口数最適化モデルを拡張し、拠点・窓口数同時最適化モデルを構築した。閉鎖型待ち行列ネットワークは、従来から膨大の計算量のため、最適化モデルを構築することが難しいと言われていたが、21年度の大規模計算環境を利用することで、最適化モデルを構築することが可能となった。23年度では拠点・窓口数同時最適化を行い、従来よりも実社会に応用できる規模での計算が可能となった。今まで拠点の窓口数は1に限定していたモデルを複数窓口に拡張し、さらに拠点に関しても最適化することで、拠点配置モデルにも適用できる形となった。複数窓口に対する計算には、再帰計算が必要となり、単一の窓口モデルと比べ、複雑な計算が必要である。本モデルに対する大規模計算環境も構築ができ、大規模モデルにおいても対応できるようになった。また、数値計算として、構築されたモデルでの理論値の算出を行うとともに、シミュレーションを実施した。レンタル自転車を対象としたシミュレーションでは、エージェントモデルにてエージェントの行動を決定し、さらに地理的情報を考慮することで、幅員や交差点などで、混雑が発生する状況を示した。これにより、交通インフラやサービス提供の最適化において、より現実的な意思決定が可能となった。特に、都市部や観光地などの混雑が懸念される地域において、レンタル自転車の利用者数や待ち行列の推移を予測し、適切な施策を打つことが可能である。また、拠点配置の最適化により、物流やサービスの効率化も期待できる。社会インフラの運用やサービス提供に関わる多岐にわたる課題に対して、より包括的かつ効果的なアプローチが可能となり、都市の持続可能な発展に寄与することが期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度の当初の目的は、①2022年度に構築した閉鎖型 BCMP 待ち行列ネットワークにおける窓口数最適化モデルを拡張し、拠点・窓口数同時最適化モデルを構築すること、②地理的情報を考慮してシミュレーションを実施することであった。①については順調に実施したが、②に関しては、UnityやUnreal Engineを使用した3Dシミュレーションを行い、道路のみならず、交差点やその他の詳細な条件も加え、より現実的なエージェントモデルでのシミュレーションを検討していた。しかしながら、研究環境の移行に伴い、環境整備が遅れ、シミュレーションアプリを使用した2Dシミュレーションにとどまった。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策として、一つ目に閉鎖型BCMP待ち行列ネットワークの最適化の社会実装がある。社会実装の例として、現在普及が広がっているEVチャージステーションの最適化モデルがある。これは日本だけでなく、世界で今後必要となるモデルであり、大きなインパクトがあると考えている。EVの普及率や利用状況などの統計情報を利用して、より現実的なEVチャージステーション最適化モデルを考案していく。
2つ目に、エージェント・ベースドモデルを構築し、理論値では得られない動的な情報を取得するプラットフォームである。3Dシミュレーションを行い、道路のみならず、交差点やその他の詳細な条件も加え、シミュレーションをすることで、施設初期設計に寄与することができる情報を提供することができる。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (17件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Optimizing intra-facility crowding in Wi-Fi environments using continuous-time Markov chains2022

    • 著者名/発表者名
      Mizuno Shinya、Ohba Haruka
    • 雑誌名

      Discover Internet of Things

      巻: 2 号: 1 ページ: 1-15

    • DOI

      10.1007/s43926-022-00026-x

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] マルコフ連鎖とネットワーク中心性を用いたネットワークセキュリティの評価方法の提案2023

    • 著者名/発表者名
      和久田 誠一, 大場 春佳, 富樫 敦, 鈴木 祐介, 水野 信也
    • 学会等名
      日本経営工学会 2023年 春季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 閉鎖型BCMP待ち行列ネットワークにおける複数窓口に注目した最適拠点配置の実施2023

    • 著者名/発表者名
      小宮山 佑樹, 大場 春佳, 富樫 敦, 水野 信也
    • 学会等名
      日本経営工学会 2023年 春季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] マルコフ連鎖を利用した推移確率の比較によるセキュリティリスクの抽出2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木 嵐, 大場 春, 樫, 鈴木 祐, 水野 信也
    • 学会等名
      一般社団法人経営情報学会 2023年度年次大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 閉鎖型 BCMP 待ち行列ネットワークにおける拠点・窓口数同時最適化モデルの構築2023

    • 著者名/発表者名
      玉川 桃菜, 大場 春佳, 水野 信也
    • 学会等名
      日本経営工学会 2023年 秋季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] デバイス間の関係性を考慮したネットワークの動的可視化の取り組み2023

    • 著者名/発表者名
      和久田誠一, 大場春佳, 富樫敦, 鈴木祐介, 水野信也
    • 学会等名
      SICE中部 若手研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Construction and validation of a road grade estimation model using a state-space model2023

    • 著者名/発表者名
      Haruka Ohba, Hanabusa Takahiro, Kawamura Yoshihiro, Shinya Mizuno
    • 学会等名
      23rd Asia Pacific Industrial Engineering & Management System Conference AND The 26th Asia Pacific Division Meeting of The International Foundation for Production Research (APIEMS2023)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Optimizing Facilities by Adjusting Node and Server Numbers in a Closed BCMP Queueing Network2023

    • 著者名/発表者名
      Momona Tamagawa, Haruka Ohba, Shinya Mizuno
    • 学会等名
      The 7th Asian Conference of Management Science and Applications
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Development of a Vehicle Routing Model for School Lunch Centers in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Haruka Ohba, Koji Ishizuka, Shinya Mizuno
    • 学会等名
      The 7th Asian Conference of Management Science and Applications
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Closed BCMP Queueing Network Optimization with Supercomputer Fugaku2023

    • 著者名/発表者名
      Haruka Ohba, Yuki Komiyama, Shinya Mizuno
    • 学会等名
      The 6th R-CCS International Symposium List of Accepted Posters
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 大規模閉鎖型BCMP待ち行列ネットワークの複数窓口への対応2023

    • 著者名/発表者名
      小宮山佑樹, 大場春佳, 水野信也
    • 学会等名
      日本ソーシャルデータサイエンス学会2023シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] BCMP待ち行列ネットワークを用いた最適拠点配置における計算効率化2022

    • 著者名/発表者名
      野嵜 真由子, 大場 春佳, 水野信也
    • 学会等名
      日本オペレーションズ・リサーチ学会2022年秋季研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 待ち行列モデルの実社会応用のために2022

    • 著者名/発表者名
      水野信也
    • 学会等名
      日本OR学会 待ち行列 研究部会 第302回部会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 実社会における施設内密集度評価のためのシミュレーション構築2021

    • 著者名/発表者名
      加藤 悠宇汰, 大場 春佳, 水野 信也
    • 学会等名
      情報処理学会 第55回 インターネットと運用技術研究発表会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 大規模BCMP待ち行列ネットワークの実社会利用に向けて2021

    • 著者名/発表者名
      大場 春佳, 水野 信也
    • 学会等名
      経営情報学会 2021年度年次大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 連続時間型マルコフ連鎖を利用した施設密集度最適化手法の提案2021

    • 著者名/発表者名
      水野 信也
    • 学会等名
      日本オペレーションズ・リサーチ学会 2021年秋季研究発表会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] BCMP待ち行列ネットワークの実社会応用に対する技術的課題の検討2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木 彰,大場 春佳, 水野 信也
    • 学会等名
      スケジューリング学会スケジューリング・シンポジウム2021
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi