研究課題
基盤研究(C)
本研究では,健常者と患者を含む複数の対象者において,一人あたり複数時点測定の時系列を有する機能的脳画像データから各個人のネットワークスコアを推定し, それに脳形態や遺伝子情報などそれ以外の情報も組み込ませることができるようなスコアを用いて解析する方法を開発する.このスコアを用い新規対象者の画像データから疾患診断確率を算出するための関係式におけるパラメータを統計学的に推定する.こうして新規対象者に対して疾患診断確率を計算する方法を開発し,疾患の早期発見のために疾患の初期段階,もしくは未解明領域の実データに応用する.
脳機能画像から各個人のネットワークを推定し,同時にその個人脳機能の接続性を利用して疾患診断のためのスコアを算出するアルゴリズムを開発した.ソフトウェアの開発も行い,シミュレーション研究と実際の認知症と健常者からなる脳画像データへの適用の結果において,構築されたモデルを使用して認知症を高精度に予測できることを示した.
近年,脳科学は学術的にも社会的にも関心が高い.医学では,特に精神神経領域において,疾患の早期発見,病態の客観的評価,疾患サブタイプ分類などの研究が盛んに行われている.推定されたネットワークからアウトカム (病気や健康など) を決定するための予測式を構築することができ,脳の機能的接続性を脳障害の診断をするための有用なバイオマーカーとして利用することを可能とした.
すべて 2023 2022 2021
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)
Mathematical Biosciences and Engineering
巻: 20 号: 10 ページ: 17702-17725
10.3934/mbe.2023787
日本磁気共鳴医学会雑誌
巻: 42 号: 1 ページ: 1-14
10.2463/jjmrm.2021-1740
130008115167
Parkinsonism Relat Disord.
巻: 90 ページ: 114-119
10.1016/j.parkreldis.2021.07.025