研究課題
基盤研究(C)
本研究では,健常者と患者を含む複数の対象者において,一人あたり複数時点測定の時系列を有する機能的脳画像データから各個人のネットワークスコアを推定し, それに脳形態や遺伝子情報などそれ以外の情報も組み込ませることができるようなスコアを用いて解析する方法を開発する.このスコアを用い新規対象者の画像データから疾患診断確率を算出するための関係式におけるパラメータを統計学的に推定する.こうして新規対象者に対して疾患診断確率を計算する方法を開発し,疾患の早期発見のために疾患の初期段階,もしくは未解明領域の実データに応用する.
本年度は,脳画像解析において生物学的情報を維持しつつ不要なデータ変動を低減するバイアス補正方法のハーモナイゼーション法として用いられている統計解析手法についてまとめた.fMRIから得られる機能的接続性とネットワーク指標が機種間変動によってどの程度影響を受けるか,また各ハーモナイゼーション法でどのような挙動を示すかが調査されている.また,領域適応技術に着想を得た深層学習によるハーモナイゼーション法も提案されている.これは反復更新アプローチを用いて機種に依存しない特徴を作成すると同時に,関心のある主タスク(分類,回帰,セグメンテーション)のパフォーマンスを維持することで,機種の影響を低減することを目的としている.これら方法とマルチブロック法は関連があると考えられ,今後方法論の発展を行っていく.
2: おおむね順調に進展している
次年度へつながる成果が得られた.
計画通りに進めていく.
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)
日本磁気共鳴医学会雑誌
巻: 42 号: 1 ページ: 1-14
10.2463/jjmrm.2021-1740
130008115167
Parkinsonism Relat Disord.
巻: 90 ページ: 114-119
10.1016/j.parkreldis.2021.07.025