研究課題/領域番号 |
21K11795
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
瀬尾 隆 東京理科大学, 理学部第一部応用数学科, 教授 (00266909)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 多変量解析 / 欠測データ / 正規近似 / 漸近展開 / 統計理論 / 検定論 / データサイエンス / 多変量正規性検定 / 多変量尖度 / 多変量歪度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,統計科学におけるデータサイエンス分野の基盤となる新たな統計理論を展開する研究である.その中で特にデータが正規分布に従っているかどうかを調べる多変量正規性検定問題,多次元データの特徴を表す分散共分散行列について,その構造に関する検定問題,そしてより現実的なデータ構造をもつ成長曲線モデルというモデルの下での検定問題について,欠測が生じた場合などのより現実的な場面を想定した統計的手法の開発を行う研究である.
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研究成果の概要 |
多次元データが単調型欠測データの下で、次の3つの課題:(1)多変量正規性検定問題、(2)平均ベクトルや分散共分散行列に関する検定問題、(3)成長曲線モデルの下での適合性検定問題について、それぞれ研究成果を得た。ここで単調型欠測データは、欠測構造として完全ランダム欠測を仮定している。 (1)については、主に多変量標本尖度を用いた検定統計量の導出とその正規近似の精度評価、(2)については、分散共分散行列に関する尤度比検定統計量および修正尤度比検定統計量の導出と部分平均ベクトルの検定統計量の提案とその帰無分布の導出、(3)については、検定統計量とその帰無分布に対するF近似などである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多変量統計解析の理論研究、特に検定問題において、検定統計量の分布の導出は容易ではなく、近似によるものがほとんどである。そのような背景の下、より良い近似分布、すなわち、近似上側パーセント点を与えることが重要な問題となる。本研究は、欠測データや多変量正規性が成り立たないデータ、高次元データに対して、特に、単調型欠測データの下でのいくつかの検定問題に対する検定統計量の帰無分布の漸近展開近似や近似精度のよい変換統計量、正規近似、F近似などを導出しており、この結果は学術的に大きな意義があり、実データへの応用につながるもので社会的意義のあるものと確信している。
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