研究課題/領域番号 |
21K11838
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60050:ソフトウェア関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
本田 晋也 南山大学, 理工学部, 教授 (20402406)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 仮想化 / 車載システム / ハイパーバイザー / ハイパーバイザ / 車載制御システム / ECU統合 / ソフトウェアプラットホーム |
研究開始時の研究の概要 |
近年,自動車の高機能化と共に,個々の機能を実現するECUの搭載数が増加しており,コストの増大,燃費の悪化,居住空間の圧迫という問題が発生している.この問題を解決する方法として,既存の複数のECUを単一のECUに統合するECU統合が注目されている.車載制御ソフトウェアは,異なる企業により開発されており,構成や安全水準がそれぞれ異なる.本研究では,この様に性質の異なる車載制御ソフトウェアを単一のECUに統合するため,(研究項目A)ハイパーバイザ技術,(研究項目B)統合スケジューリング手法,(研究項目C)デバイス/ミドルウェア共有技術,に取り組む.
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研究実績の概要 |
2021年度は 研究実施項目のうち,(研究項目A)ハイパーバイザ技術,(研究項目C)デバイス/ミドルウェア共有技術に関して実施した. (研究項目A)ハイパーバイザ技術に関しては,今後車載システムへの利用が進むと考えられる.ARMプロセッサのセキュリティ機構(TrustZone)を用いたハイパーバイザーを実現した.本機構は専用のハイパーバイザーを用意するのではなく,既存のRTOSを拡張することで2個の独立したソフトウェア環境を実行することが可能であり,リソースが厳しい車載システムに適していると考えている. (研究項目C)デバイス/ミドルウェア共有技術に関しては,TCP/IPに関しては,2021年度の1次検討に引き続いて,カーネルモードで動作していたデバイスドライバをユーザーモードで動作するための機構を提案した.提案機構及び時間保護機構のTDMAスケジューリングによりどの程度性能が変化するか評価した.評価の結果TDMAスケジューリングの設定による性能低下は発生するが,それ以外の性能低下は小さいことを確認した. また,CANコントローラの共有手法について検討を行い実現した.提案機構は自動車向けのソフトウェアプラットフォームであるAUTOSARの機構を大きく替 えないことが特徴となっている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(研究項目A)ハイパーバイザ技術に関しては,小規模な車載システム向けのハイパーバイザーを実現した. (研究項目C)デバイス/ミドルウェア共有技術に関しては, TCP/IPのデバイスドライバも含めてユーザーモードで動作させ複数のアプリケーションから共有できた.CANコントローラの共有方法について機構を提案した.
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今後の研究の推進方策 |
(研究項目A)ハイパーバイザ技術に関しては,評価を行い論文にまとめる. (研究項目B)統合スケジューリングに関しては,(研究項目A)で実現したハイパーバイザをベースに一次検討と実装を行う予定である. (研究項目C)デバイス/ミドルウェア共有技術に関しては,デバイス共有で必要となるアプリケーション間の通信機構の調査と評価を実施する.
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