研究課題/領域番号 |
21K11860
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
松園 和久 国立研究開発法人情報通信研究機構, ネットワーク研究所, 主任研究員 (90751074)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ICN / CCN / NDN / QKDN / In-network computing / VoI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、本格的なIoT時代到来を見据え、急増する通信量に対処可能なネットワークを実現すべく、「情報指向ネットワークによる情報の価値に基づくデータトランスポートシステム」の研究開発を行う。このトランスポートシステムは、情報指向ネットワーク技術の特徴である、中継ノードが通信識別子としてコンテンツ名などを使用し、データ転送制御が可能であることを応用する。ユーザの意思決定やモノのアクチュエーションの判断誤りリスクおよびネットワーク帯域消費量への影響度等を取得情報の価値として関連づけを行い、価値が低い不必要なデータを中継ノードが効果的に廃棄するトランスポートシステムを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、情報指向型ネットワークによる情報の価値に基づくデータトランスポートシステムの検討を行なった。まず、価値が高い重要な情報を安全に配送すべく、量子鍵配送ネットワークの鍵リソース及びネットワークリソースの有効活用化を行える情報指向型ネットワークと量子鍵配送ネットワークが融合した方式を提案およびその効果を確認した。更に、アプリケーションがネットワークリソースを有効活用しつつネットワーク機能を柔軟に利用可能とする通信プロトコルの提案、及び、重要度が高い情報をネットワーク内で効率的にキャッシュする方式と連動するトランスポート方式を提案し、通信量を削減しつつ低遅延通信が行えることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国が目指すSociety 5.0では、多様なアプリケーションや通信サービスの要求を満たす柔軟なネットワーク技術が重要であると同時に、急増する通信トラフィックをどのように対処するかといった課題がある。本研究では、従来のIPベース(ロケーションベース)通信ではなく、情報ベースの通信を行う情報指向型ネットワーク技術を応用することで、低遅延通信や安全性などのアプリケーション要求を考慮するとともに、通信量削減を図るトランスポート方式の効果を示した。この成果と知見により、学術的には情報指向型通信の更なる発展性と高度化が見込まれ、社会的には将来の新たな通信サービスへの適用が期待できる。
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