研究課題/領域番号 |
21K11865
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
石橋 豊 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40252308)
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研究分担者 |
三好 孝典 長岡技術科学大学, 技術経営研究科, 教授 (10345952)
黄 平国 岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 准教授 (60713154)
大西 仁 放送大学, 教養学部, 教授 (40280549)
奥田 隆史 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (20204125)
渡邉 均 東京理科大学, 工学部情報工学科, 教授 (20439920)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 遠隔ロボット支援 / 力覚フィードバック / QoS制御 / 安定化制御 / AI技術 |
研究開始時の研究の概要 |
力覚フィードバックを用いた、人による高安定で高品質な遠隔ロボット支援を実現するための、安定化制御とQoS制御にAI技術を取り入れて、人のように繊細で柔軟な支援を達成することを目的としている。危険で人が近づけない、廃炉となった原子炉、宇宙空間、深海などで作業するロボットや、地震で被災した人や集中豪雨によって孤立した人を救済し、物資などを届けるレスキューロボットやドローン等に本研究成果を適用すれば、ロボットの活躍の場を大きく拡大することが可能となる。また、遠隔から熟練した医師が手術を行うロボットや、リハビリを支援するロボット等の有用な応用への力覚フィードバックの導入が大きく進展すると期待できる。
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研究実績の概要 |
一人の利用者が触覚デバイスを用いて、力覚センサを有する遠隔の産業用ロボットの動作をビデオを見ながら、そのロボットアームを操作するシステムを二つ用いて、ロボットアーム間で一つの物体を運ぶ作業に対して、最終年度は、ロボット-人、ロボット-ロボット、人-人の間での協調を高安定・高品質に行うため、研究代表者らがこれまでに提案してきたQoS制御と安定化制御を組み合わせて適用し、その効果を確認した。 また、二つのシステムで把持した物体を、さらに人がマジックハンド(ロボットが不安定となり、急に振動するなどすると危険なので、安全のためロボットから一定以上離れて作業するようにしている)でつかんで一緒に運ぶ作業を行い、これまでに提案してきた制御の有効性を検証した。 さらに、二人の利用者がそれぞれの触覚デバイスを用いて一つのロボットアームを一緒に遠隔操作する場合に対して、ロボットと各触覚デバイス間の遅延に応じて、ロボットの位置を決定するを提案し、その有効性を主観的かつ客観的に明らかにした。 この他、一つの物体を両側から挟んで移動する作業に対して、強化学習を適用し、オフラインでの学習効果に加えて、オンラインでの効果も確認した。 強化学習を適用することにより、柔軟化を実現できることが分かった。 研究期間全体を通しては、考案した制御を適用して、人とロボットの比較を行ったり、協調方法を変更したりすることによって、それぞれの得意とする領域(ゆっくり動かす場合はロボット、ある程度早く動かす場合は人が優れているなど)が明らかとなった。したがって、遠隔ロボット支援の繊細化と柔軟化をある程度達成することができた。しかし、今後も改善を行うことによって、考案した制御などの有効適用領域を拡大していくことが重要である。
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