研究課題/領域番号 |
21K11869
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
山脇 彰 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (10325574)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | センサネットワーク / コンデンサ / 省電力 / メインテナンスレス / 環境発電 / 省電力センサノード / バッテリレス / センサノード |
研究開始時の研究の概要 |
ワイヤレスセンサネットワーク (WSN) の普及には,電源配線が必要なく任意の場所に設置できるバッテリ駆動型,または,無バッテリ型センサノードが望ましいが,前者ではバッテリの交換・充電が,後者では環境発電機の設置コストやメンテナンスの負荷が課題となる.本研究では,コンデンサを電源とした無バッテリ・待機電力ゼロ型センサノードをグループ化し,グループに1個の環境発電機と無線モジュールを持たせた超省電力・メンテナンスレスなWSNを提案する.提案WSNは,バッテリが必要無く,環境発電機と無線モジュールの設置コストやメンテナンスも大幅に削減でき,WSNの普及による,より良い社会生活の実現に貢献できる.
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研究実績の概要 |
本研究では,コンデンサを電源とした無バッテリ・待機電力ゼロ型センサノード (Zero Power Sensor Node: ZPSN) をグループ化し,各グループに対して唯一の環境発電機と無線機能を持たせたワイヤレスセンサネットワーク (WSN) アーキテクチャを提案する.グループ内ネットワークは,配線数固定の省電力な有線によるスケーラブル接続網であり,任意の場所に任意個のノードを持つWSNを容易に構築できる.結果,バッテリ不要で,環境発電機や無線機能のコストやそれらのメンテナンスも大幅に削減でき,設置も容易な超省電力・メンテナンスレスWSNが実現される. 本年度は,ネットワークグループにおいて,環境発電機と無線センサノードを持つ親ノードと,複数の子ノードからなる有線センサネットワークグループの開発を目指した.提案有線ネットワークグループでは,大容量コンデンサを環境発電機によって充電し,その電力でセンサノードを動かす.環境発電機として市販の安価な形態充電用のソーラーパネルを用いた.各ノードに持たせる大容量コンデンサには,市販の7.5Fの電気二重層コンデンサを使用した. 試作した有線ネットワークグループは,親ノードが1個,子ノードが3個の,合計4ノード構成である。ノード間の接続は,約1メートルのケーブルで行った。全センサノードの充電は,晴れた日において,約5分で完了し,日中で十分に満充電可能である。各ノードには温湿度センサを持たせ,ノード設置個所のセンサデータを集計する。試作機上で実際に正しい動作を確認した。さらに,全機能を使う高負荷実験において,親ノードで約4分,子ノードで約7分間の動作を,7.5Fのコンデンサのみで継続可能であった。 以上の研究を経て,提案センサネットワークアーキテクチャの有線ネットワークグループが実応用へ適用できることを示した。
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