研究課題/領域番号 |
21K11911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60090:高性能計算関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
杉原 健太 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究職 (80621929)
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研究分担者 |
小野寺 直幸 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究職 (50614484)
山下 晋 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究職 (80586272)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 気液二相流体解析 / GPU / Phase Field / Multi-Phase Field / 気液二相流 / GPU計算 / 多相流解析 / 沸騰 / Phase field |
研究開始時の研究の概要 |
多数の気泡が含まれるような多相流れの挙動解明に向け、Graphic Processing Unit(GPU) を多数利用したスーパーコンピュータによる大規模並列計算を利用した数百億格子規模の多相流体解析コードを開発する。沸騰水内の熱流動挙動において重要となる沸騰・凝縮などの相変化現象を再現するために気泡の圧縮性や気液界面を考慮した数値流体計算手法を活用する。大規模並列計算手法としてステンシル計算向けのGPU最適化フレームワークや適合細分化格子(AMR)法などといった最先端の計算機技術を活用することで解析を大幅に高速化し、実機を対象とした沸騰水内の熱流動挙動の解析を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究では、Phase Field法を用いた気液二相流計算における界面幅の最適化と、新たなMulti-Phase Field法の導入を行った。まず、従来のPhase Field法のパラメータγを最適化し、計算精度を向上させた。次に、最適化した手法を用いて5x5バンドル体系でボイド率分布を解析し、従来法の問題点を発見した。その後、Multi-Phase Field法を導入し、非物理的な気泡合体を防ぐことで解析精度を向上させた。これにより、多数の気泡を効率的に扱い、実験と良好な一致を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原子力工学において気液二相流解析精度向上は炉心設計や安全性評価などにおいて重要である。本研究では従来型の平均化モデルに変わる方法として界面移動を直接計算する手法の高度化を実施した。Phase Field法を用いた界面捕獲手法の最適化を実施し、燃料集合体を模擬したバンドル体系解析に適用した結果、GPUスパコンを用いることによって実験規模の界面捕獲型二相流解析が可能であることを実証した。また、Multi-Phase Field法を用いた界面モデルは気液二相流解析の更なる発展をもたらす技術である事が示された。以上の研究成果は、多数の気泡を含む冷却システム等の解析技術向上に応用可能である。
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