研究課題/領域番号 |
21K11926
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2023) 金沢工業大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
佐々木 大輔 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (60507903)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 音響ライナ / 空力音響解析 / 乱流解析 / 吸音ライナ / 乱流 / 大音圧 / ジェットエンジン |
研究開始時の研究の概要 |
ジェットエンジンの低騒音化に音響ライナが用いられている.音響ライナの吸音性能に対して流れは多大な影響を及ぼすが,流れが音響ライナに対して与える影響は完全には理解されていない上に,流入音圧が130dB程度以上の大音圧になると非線形性の効果が現れる.そのため,流れが吸音性能に及ぼす影響を明らかにすることが可能な空力音響解析手法の確立が求められている.そこで,本研究では流れのある音響ライナの大音圧入射音に対する吸音現象を理解するために,空力音響解析に不確定性を導入する手法の有用性を示すことを目的としている.その手法を確立することで,広い周波数帯域で高い吸音性能を実現する音響ライナの設計が可能となる.
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研究成果の概要 |
単一の孔とセルから構成される音響ライナに対して層流と乱流の条件下で3次元解析を実施し,孔形状の及ぼす影響に着目した.乱流解析の結果,矩形孔を持つ音響ライナは,正方形孔・円形孔と比較して流れ場中の抗力が小さく,セル部への流入出が異なる傾向を示すことが確認できた.可視化により,その要因は,孔頸部の側端に発生する渦構造の有無であることが明らかとなった. また,高音圧入射音における吸音性能を明らかにするため,非線形の領域となる高音圧域まで変化させた音波を入射した解析を実施した.音圧レベルの上昇と共に,非線形の効果による吸音性能の低下と共鳴周波数の変化が確認できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
飛行中等,流れの存在する音響ライナにおいて,乱流の影響が大きく作用することが本研究により明らかとなった.特に,孔形状の変化に伴い,音響ライナ内に流入出する流れが大きく変化し,生成される渦構造も大きく異なる.その結果,音響ライナの抗力も大きく変化することから,音響ライナの吸音性能・抗力等の設計には,乱流解析が不可欠である. 高音圧入射音における解析により,非線形の効果に伴う吸音性能の低下や共鳴周波数の変化が確認できた.そのため高音圧入射音の解析において,直接ナヴィエ・ストークス方程式を解く解析が不可欠である.また,吸音性能の推算には,レジスタンス・リアクタンス等の物性値の高精度な算出が必要である.
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