研究課題/領域番号 |
21K11931
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
|
研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
長谷川 まどか 宇都宮大学, 工学部, 教授 (80322014)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 画像解析 / ミツバチ / 巣 / 機械学習 / 画像処理 / ヘギイタダニ / 養蜂支援 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、ミツバチ不足が深刻な問題となっており、その原因の1つにミツバチヘギイタダニの寄生が挙げられる。蜂のコロニーの健康状態を把握するには、継続的に蜂箱を点検する作業が不可欠である。しかし、現在、巣の状態変化を把握する方法は目視による観察に基づくものが主流であり、自動化による支援に期待が寄せられている。 本研究では、情報通信技術を利用した養蜂支援を目的とし、高精細撮影機材で養蜂用巣脾を撮影し画像データベースを構築するとともに、機械学習を用いた画像解析により、育房の状態を自動分類する方法、ならびに、ヘギイタダニを自動検出し計数する手法の検討を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究は,画像処理技術を養蜂用セイヨウミツバチの生育管理へ役立てることを目的としている.特に,巣板を撮影した画像から,育房の分布やハチの個体数を計測する手法の検討を行った.本検討において,セマンティックセグメンテーションによる手法,および,SSDなどを利用して物体検出と分類を同時に行う手法を開発した. また,巣箱内部を撮影した画像などからミツバチヘギイタダニの寄生状況を自動計測する手法の検討も行った.ダニ寄生率の検査法の一種である自然落下法に着目し,巣箱の底に敷いた白紙上に落ちたダニを計数する方法を検討し,Androidアプリを開発した.また,蜂の背に寄生したダニを検出する手法も検討した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
養蜂では蜂巣の点検が人手で行われているが,作業に多大な労力を要しているため,ITを利用した作業支援に期待が寄せられている. 本研究では,蜂巣状態の把握の効率化を目的とし,巣板を撮影した画像をAIで分析し,巣板上の幼虫,さなぎ,蜜などの分布を計測する手法や,巣板表面に密集するハチ個体を計数する手法を開発した.さらに,巣箱の底を撮影した画像から,ミツバチに寄生するミツバチヘギイタダニを検出し,自動計数するアプリの開発も行った.これらを構築できたことで,ミツバチ大量死の原因究明と巣箱の日常モニタリングに役立てることが可能となり,養蜂業およびミツバチを利用する各種農業に貢献できると考えられる.
|