研究課題/領域番号 |
21K11936
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 藤田医科大学 (2022-2023) 滋賀大学 (2021) |
研究代表者 |
健山 智子 藤田医科大学, 医療科学部, 准教授 (90550153)
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研究分担者 |
野崎 真也 琉球大学, 工学部, 准教授 (00390568)
陳 延偉 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (60236841)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 顔面浮腫 / 3次元顔形状の観測 / 深層学習 / 3次元顔形状データベース / 顔貌形態モデル / 顔面浮腫疾患 / 3次元顔面形態観測 / 3次元標準顔形状 / 点群解析 / 民生用RGB-Dセンサー |
研究開始時の研究の概要 |
①:顔面浮腫による顔面形態と健常との違いを理解するため,健常者から生成する顔面浮腫の疑似正常と疑似疾患における顔面膨張の形態モデルの生成する.このモデルへ疾患情報を射影することで,現れた差異や評価が臨床に妥当であるかを確認する. ②:顔面浮腫の形態観測のための標準顔形態生成と顔面浮腫形態観測では,疾患症例の治療過程で取得されたデータを用いて最も強い症状,弱い症状を用いて各標準顔を生成し,①でのモデルへ射影することで,症例の形態変化の差分を検証する. ③:臨床医との連携により,顔面浮腫の計算機診断支援の開発とデータベースの公開を行い,国内外の顔面浮腫の症例に対する臨床支援に貢献する.
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研究実績の概要 |
本研究課題では,臨床現場で観察される顔貌変化について,顔形状の3次元形状変化からその形態解析を行うこと,そしてその解析のためのデータベース構築を目的としている.2022年度の研究では,3次元顔形状取得に関連する研究として,データ取得の研究を行っており,2023年度も引き続き,データ取得の研究および取得される3次元の顔面形態における形状特徴を評価するための特徴解析の研究にアプローチを行なった.データの取得は,Kinect V2から撮像されるDepth画像を用いて3次元点群データを構成する.この3次元形状に対し,健常者の通常時における顔情報を正常症例として撮像する.さらに,この対象者の頬を膨らませた状態で撮像することで,擬似で顔貌変化を作成し擬似の疾患症例を定義して撮像を行なった.この症例間において,差分を観測する手法で,顔貌変化を3次元で解析を行なっている. また,実際に作成した3次元点群データの妥当性を評価するために,実測が可能となるための3次元画像の取得が必要である.本研究では,臨床現場との連携で,頭部CTデータから,上顎部に対する形態特徴を画像解析から獲得し,評価用データとして妥当かについて,検証をスタートした.検証から,顔面は,正中矢状線に対し線対称の特徴が構成されていることをデータ解析から獲得し,データベース構成を行なっている. 2023年度,本研究は研究代表者の妊娠と出産にともなう入院などので休職期間が発生し,研究の中断期間が生じてしまった.そのため,当初の計画していた3次元顔形状に対するデータベースの整備と深層学習の解析が大幅に遅れが生じてしまっている. 2024年度は2023年度の結果と大幅に遅れた計画を遂行し,本研究の成果を広く報告することを目指す.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度,多くの講義の引き継ぎに伴う講義準備と,妊娠と出産のための入院に伴う休職期間が生じたことが重なり,研究中断期間と研究の遂行遅れが発生した.そのため,研究計画において,当初予定していたデータ取得と分析に遅れが発生している.2024年度は,2023年度に予定していた,臨床データの取得からのモデル評価,データ分析を行うことを計画している. また,データ取得は,Kinect V2での取得を行なっていたが,デバイスの終了などの影響をうけた. 今後は撮像デバイスに依存しない方法などを検討することが必要である.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は,2022年度,2023年度に引き続き,臨床現場と連携して実際の臨床データを取得も同時に行う.また本研究で構成した擬似疾患顔面形態のデータベースの妥当性についての評価を主として行う予定である. また,2023年度の研究成果より,顔形状は3次元点群情報であることから,より効果的な解析として,グラフニューラルネットワークの導入が本研究に重要であることが確認された.2024年度,グラフニューラルネットワークの導入などにより,本研究を遂行し,研究報告を行なっていく計画である.
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