研究課題/領域番号 |
21K11939
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
金田 北洋 大阪公立大学, 研究推進機構, 客員教授 (30782700)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 真贋判定 / 二次元コード / 産業用インクジェット印刷機 / クラウド / 高速検索 / エスプリコート / グロスコート / AKAZE / 印刷コード / 物理的複製困難 / 高速画像検索 / インクジェットプリンタ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,医薬品や食品パッケージに印刷されている印刷コードの真贋判定システムを実現する.例えば,医薬品や食品を流通・管理するために使われている二次元印刷コードは,その仕様がオープンとなっているため,容易に偽印刷することが可能で,人々の安全,健康に関わる深刻な課題である. 提案研究では,紙/樹脂媒体パッケージに産業用インクジェットプリンタで印刷されるQRコードを想定し,同じ濃度の印刷でも,微視的には異なる色成分のドットがランダムに配置されていることに着目し(物理的複製困難性),予め登録していた真ドットパターンとの比較によりその真贋判定を実現する事を目的とする.
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研究実績の概要 |
昨年度は、一昨年確立した改良版アルゴリズムを活用して、産業利用を想定した検証実験を行うと共に、クラウド版プロトタイプシステムの試作を行った。具体的には、①産業利用を想定した検証実験:産業用印刷メディア(エスプリコート紙、グロスコート共に判定率100%):画像劣化耐性(回転100%、拡大縮小90%以上、ノイズ付与15%以下で100%):モノクロ印刷(判定率100%):電子写真印刷(照合データは100%、偽造データは99.3%):デジタルオフセット印刷(照合データは96.4%、偽造データは14.5%)。②高速化、クラウド実装:将来のサービス化を想定し、大量データセットによる評価実験の準備として、クラウドプロトタイプ実装を行った(AWSクラウド上)。特徴量を離散化してインデックスを生成させる事により、ローカル環境の判定と比較して2倍程度の速度に抑える事が出来た。今年度は、プロトタイプをベースに、その使い勝手を向上させた実験評価システムを立ち上げて、大規模データセットの評価に着手すると共に、このシステムをオープン化し、社会実装に向けて多くの意見を収集する予定であった。しかしながら、研究代表者の本務(長瀬産業株式会社未来共創室技術アドバイザー)が多忙だったため、報告すべき大きな実績はなく、延長承認された次年度に対応したいと考えている。 ここで、1点、研究実績に関係するトピックスを上げる。 画像電子学会より、2023年度に学会誌に採択された、以下論文、 物理的複製困難な印刷コードを用いた高速真贋判定システムの産業応用 (Vol. 52, No.1) 菅井和明、金田北洋、岩村恵市 が、第21回最優秀論文賞(2022年・2023年度対象)を受賞する事となった。2024年8月の画像電子学会年次大会で表彰される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度の活動がほぼ無かったため、遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度構築した、クラウドプロトタイプシステム(AWSクラウド上)をベースに、使い勝手を向上させた実験評価システムの立上げ、及び、大規模データセットを使用した評価を、外部リソースを有効活用し、実施する。 最終的には、本実験システムを開放し、社会実装に向けて多くの意見を伺いたいと考えている。
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