研究課題/領域番号 |
21K11956
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
高橋 弘太 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (10188005)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | リモート合唱 / 時間周波数平面 |
研究開始時の研究の概要 |
リモート合唱の問題点を定量的い洗い出し、よりレベルの高いリモート合唱作品が完成できるシステムを製作する。このとき、作品のレベルだけでなく歌唱者の満足も考慮に入れたシステムとする。また、例え舞台の上に歌唱者があがることができるような時代が戻ったとしても価値のあるリモート合唱システムを構築する。これを実現するために、時間周波数平面上で実時間で歌唱者同士の音を整合させることのできる高速演算装置を開発し実用化をめざす。さらに、研究で用いる歌唱データを研究者に公開し、他の研究者も効率的に研究を行えるような環境を整える。
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研究成果の概要 |
コロナ禍の中で,リモート合唱の必要性が増したが,舞台上の合唱に匹敵するレベルの合唱作品をリモート合唱で作成することは困難であった,本研究では,リモート合唱における機材の問題や,歌唱者の問題を定量的かつ統計的に解析し,リモート合唱であっても舞台上の合唱に匹敵する作品を生成する信号処理技術を開発した,さらに,その延長として,舞台上の合唱を超える超合唱を実現するための技術的基盤も開発した.あわせて,合唱作品をミキシングする技術の研究に取り組む研究者のために,歌唱者ごとに分離した合唱音声データベース SIS-DB を構築し,フリーアクセス可能な状態でインターネット上にリリースした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては,第一に,リモート合唱における時間ずれが,システム由来の時間ずれと,歌唱者由来の時間にずれに分解して解析できることを示し,さらに,歌唱者由来のずれは,混合ガウス型分布でモデル化できることを示したことである.第二に,周波数方向に個別の高調波成分を移動させる技術を開発したことである.第三に,時間周波数平面の局所領域でのエントロピーを指標にすることで歌唱者間の混合の調和を評価することが可能であることを示したことである.社会的意義としては,リモート合唱を支える技術を今のうちに進歩させておくことで,この次に来るかもしれないパンデミックに備えることができるという点をあげることができる.
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