研究課題/領域番号 |
21K12016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
水野 一徳 拓殖大学, 工学部, 教授 (20439524)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 制約充足問題 / メタヒューリスティクス / 群知能 / 進化計算 / スケジューリング / 画像生成 / 相転移 |
研究開始時の研究の概要 |
制約充足問題は,人工知能や知識処理分野の基盤技術の1つとして広く研究されており,その応用範囲の広さから非常に重要な研究課題であるが,計算機にとってその解決が困難な問題として知られている.本研究では,制約充足問題の諸性質を明らかにする試みであるとともに,解決するのに非常に手間のかかる難しい問題を効率的・適応的に解決することができる分散協調型アルゴリズムの開発するものである.
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研究実績の概要 |
本年度実施した主な研究実績としては,(1) 前年度に引き続き,本研究課題の制約充足問題を効率よく解決できるアルゴリズムの開発と評価,(2) 制約充足問題の実応用としての,スケジューリング問題への適用方法の検討,(3) パターン処理応用として,群知能に基づく画像(テクスチャ)生成方法の検討,などである. (1)については,群知能とよばれる協調型問題解決アルゴリズムの1つであるアリコロニー最適化(ACO)を用いて,各エージェントが解候補を構築する際に,従来の一様乱数に基づく構築のほかに,ランダムウォークの一種であるLevy Flightに基づく構築方法を導入し,問題解決の効率化を図った.また,詳細な計算機シミュレーション実験を行ない,開発したアルゴリズムの有効性を検証した.これについて,国内学会発表1件の成果発表を行なった. (2)については,スケジューリング問題として,個別指導塾における講師の勤務シフトおよび生徒の受講計画(時間割)を同時に作成する問題を対象として,同問題に対する制約条件や解決アルゴリズムとして進化計算手法の適用方法,対話型インタフェースなどの諸検討を行ない,問題解決システムとしてのプロトタイプを開発した.これについて,国際会議発表1件,国内学会発表2件の成果発表を行なった. (3)については,(1)と同様に本研究課題が対象としている協調型のアルゴリズムである群知能ベースの画像生成アルゴリズムを用いて,背景画像に溶け込みながらも複雑なパターンをもつ画像(テクスチャ)を自動的に生成する方法の検討および実装を行なった.これについて,国際会議発表1件,国内学会発表2件の成果発表を行なった. 今後,これらのさらなる改良や拡張を実施していく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績に記載の通り,本研究課題の主要な課題である,解決困難な制約充足問題の効率的解決,およびそれらに対する頑健な協調型問題解決アルゴリズムの開発が行えており,概ね想定している結果が得られている.加えて,実問題やパターン処理への応用研究に関する検討やシステムの試作が行えていることから概ね順調に進展していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
前年度と本年度で開発したアルゴリズムの詳細な振る舞いの解析を行なうための追加実験を行なうことを中心に進めていく.また,これらの開発したアルゴリズムのさらなる改良や拡張も検討する.応用システムに関しては,システムの完成度の向上を目指して,より詳細な検討(制約条件の選別,適用アルゴリズムなど)を行なっていく予定である.
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