研究課題/領域番号 |
21K12083
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
糸井川 高穂 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 助教 (60734217)
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研究分担者 |
山本 裕紹 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00284315)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ナッジ / 空中ディスプレイ / 行動変容 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルスの感染拡大の予防に、石鹸での30秒間の手洗いが有効であることは既に広く知られている。他方、医療や飲食の現場でさえ、必ずしも十分な手洗いがなされているとは言えないことも明らかになっている。 本研究では、システム1が持つ「変化に対して選択的注意が生じやすい」という特徴に着目し、「ディスプレイが存在する/しない」および「ディスプレイに表示される内容が対象者の行動により異なる」という変化により、選択的注意を得る可能性を高めたナッジを開発する。また、選択的注意を得る可能性を高めたナッジにより、理想的な行動への変容を誘発するという仮説を実験的に検証する。
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研究実績の概要 |
■具体的内容:複数の空中ディスプレイを作成し、視認性を確認した。また、空中ディスプレイに表示するナッジを複数案作成し、判読性を確認した。空中ディスプレイは、光源、再起反射シート、ハーフミラー、ハウジングで構成されるが、表示される空中像を視認することのできる距離や角度により再起反射シートやハーフミラーの角度が決まり、それによりハウジングのサイズや形状も変わってくる。所定の視認性についての空中ディスプレイの視認性を確認できたため、被験者の角度や距離による調整により実験に向けた空中ディスプレイを構築することにつながる。 ■意義:空中ディスプレイの背景の有無や可視確度の設定は、空中ディスプレイの基本構成となる。本内容が決まったことにより空中ディスプレイを構成する要素のうち、被験者の視線の高さおよび距離等の被験者に起因する要素以外の部分はおおむね決定できた。ナッジについては、規範活性化理論に基づき複数の案を作成し、判読性を確認した。ナッジのサイズは空中ディスプレイのサイズおよびハーフミラーの角度等の構成にもかかわるため、判読性を確認しておくことは空中ディスプレイの構成を決定するうえでも欠かせない要素でもあった。 ■結果の開示:本研究の成果は、人間工学会関東支部、人間―生活環境系学会、日本建築学会関東支部にて公表することを予定している。これらの学会は、人の行動に着目した分野を含んでおり、行動変容に対する効果的な空中ディスプレイとナッジの組み合わせを広く提案・公表することは、建築や多様なインターフェースへの適用につながると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの進捗は、計画と比較しておおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、被験者実験を行い、空中ディスプレイの効果およびその表示する内容であるナッジの種類による効果を検証し、行動変容に有益な空中ディスプレイとナッジの組み合わせを検討する。
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