研究課題/領域番号 |
21K12089
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
洞口 貴弘 群馬パース大学, リハビリテーション学部, 講師 (50447249)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | SNARC / 触覚 / 視覚 / 注意 / 頭頂葉 / tDCS / 数値処理 / 視覚刺激 / 触覚刺激 / SNARC効果 / 頭頂連合野 / メンタルナンバーライン / 視空間座標 / 体軸座標 / 数字処理 / 空間 / ヒト |
研究開始時の研究の概要 |
一桁の数字の呈示後、左右視空間のいずれかに現れる視覚刺激への反応時間は、小さな数字が呈示された場合には左に視覚刺激が現れたときにより短くなり、大きな数字が呈示された場合には視覚刺激が右に現れたときにより短くなる。これは脳における小さい数字の処理が注意を左視空間に、大きな数字では右視空間に移動させるためで、数字を昇順に書く文化の影響が考えられている。一方指を使って数える場合、左→右手の順に数える習慣の人もいれば、逆の人もいる。そこで、視覚刺激の代わりに左右手指(空間)への触覚刺激を与えた場合、さらに、数値・空間処理を担う頭頂葉を頸頭蓋直流電流刺激法(tDCS)で抑制した場合の反応時間を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は、数字の提示後にヒトの注意が左右の視空間に向く現象(SNARC効果)が、視覚刺激と触覚刺激によって異なる影響を示すかを調べることを目的としている。特に、触覚刺激が与えられた場合、被験者の指折り数える方向に応じた注意の移動が起こるかを検証した。さらに、頸頭蓋直流電流刺激法(tDCS)を用いて左頭頂連合野の活性を抑制し、SNARC効果に対するその影響を評価した。結果として、触覚刺激では被験者の数え方によって反応に差が現れ、tDCSによる左頭頂連合野の抑制がSNARC効果の顕著化に寄与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、数字の呈示による左右空間への無意識な注意の移動を誘発させ、意思決定にバイアスをかけることができるかを検証し、さらにその神経基盤の一端を明らかにする研究である。本研究を行うことにより、ヒト特有の「数字」と注意の関係が明らかになり、未知の感性が開拓されるため、科学的な意義がある。本研究結果は数字を見せるだけでヒトの注意の向きに無意識なバイアスをかけ、それにより例えばヒトの消費行動を調節するようなWEBデザインや店舗での商品配列などにおける感性デザインのさらなる発展に寄与するものであり、社会的意義もある。
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