研究課題/領域番号 |
21K12109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
加藤 有己 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (10511280)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | シングルセル / 細胞動態予測 / 疑似時間経路 / シングルセルゲノミクス / シングルセル解析 / 細胞状態経路 / 遺伝子発現 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の実験手法の発展により、組織や器官を形作る様々な細胞の種類や個数を、遺伝子発現情報をもとに1細胞レベルで定量できるようになった。ある時刻で組織から取得した細胞集団は様々な経過時間の細胞が含まれると考えられ、各細胞の発現データをコンピューターで解析することで、細胞状態の遷移過程 (細胞状態経路) を捉えることができる。本研究では、2つの細胞状態経路を、分岐などの形状情報を考慮し高精度で比較する手法を確立する。これにより、例えば疾患モデルとコントロールの二者の細胞状態経路を比較し、発現ダイナミクスの異なる因子を抽出することで、疾患病態の解明に迫ることができると考えられる。
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研究実績の概要 |
近年、シングルセルRNAシークエンシング (scRNA-seq) と呼ばれる実験手法が確立され、組織や器官を形作る様々な細胞の種類や個数を、遺伝子発現情報をもとに定量できるようになった。ある時刻で組織から取得した細胞集団は、未分化のものから分化したものまで、様々な経過時間の細胞が含まれると考えられる。そこで、scRNA-seqによる各細胞の発現データをコンピューターで解析することで、細胞状態の疑似的な時間軸に関する遷移過程 (細胞経路) を捉えることができる。特に、実験条件の異なる2つのscRNA-seqデータから導出される細胞経路を比較することで、条件の違いによって変化する制御遺伝子を同定できると期待される。本研究では、2つの細胞経路を、分岐などの形状情報を考慮し高精度で比較する手法を確立する。これにより、例えば疾患モデルとコントロールの二者の細胞経路を比較し、発現ダイナミクスの異なる因子を抽出することで、疾患病態の解明に迫ることができる。
今年度は、前年度開発した木のアラインメントに基づく細胞経路比較法CAPITALの網羅的評価を行った。具体的に、シミュレーションデータを用いて、既存のデータ統合アプローチとの比較を行った結果、CAPITALは他手法と比べてアラインメント精度が統計的に有意に高いことを示した。前年度までに得られた造血系細胞集団データによるCAPITALアラインメントの妥当性と合わせて、研究成果を論文にまとめ、2022年10月にNature Communications誌に発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究成果を国際雑誌に発表するに至ったため、当初の計画以上に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
scRNA-seqデータから疑似的に細胞の時間情報を復元できるものの、組織における細胞の空間情報は失われている。そのため、scRNA-seqデータのみから疑似的な空間情報を復元できるアルゴリズムの開発を目指す。
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