研究課題/領域番号 |
21K12114
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
鈴木 昌人 関西大学, システム理工学部, 教授 (70467786)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 医療器具 / 全自動注射/採血システム / 人工知能 / 低侵襲性治療 / 採血器具 / 血管識別 / 無痛針 / 自動採血 / 医療用ロボット / 血管可視化 / 機械学習 / 医療機器 / 無痛針穿刺 / 血管網自動認識 |
研究開始時の研究の概要 |
患者に痛みを与えず自動で血液を採取するシステムの開発を目指して開発を行う. まず,深層学習と呼ばれる手法を用いてカメラで取得した画像から血管位置を識別する人工知能(AI)の開発を行う.同時に微細な血管を鮮明に撮影可能な光学系の開発にも取り組む. 次に,識別した血管から自動で採血を行うシステムの開発を行う.研究代表者が先行研究で開発した無痛針穿刺技術も複合させ,患者に痛みを与えず採血を行うことを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では、自動で採血や注射を行い、かつその際の患者の痛みを低減可能な全自動注射/採血システムの開発を目的に実施した。 研究においては、注射/採血時の痛みを低減する目的で、射出成型法およびナノインプリント法を用いて蚊を模倣した外径0.09mmの世界最細中空微細針を開発した。また、AI技術を活用して皮膚表面の画像から微細血管網を抽出し、0.2mm以下の非常に細い血管網を識別する技術を確立した。更に、画像抽出された結果に針を自動で導く装置およびシステムも開発した。これらを組み合わせることで自動で針を血管に正確に穿刺することに成功した。動物実験ではラットからの採血にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果である全自動採血/注射システムが実用化されることで、看護師の業務を補助することができる。これにより、将来的な看護師不足に対応できる。また、遠隔診断や遠隔治療において、本システムを用いて遠隔で注射や採血が行える。これにより、医師不足の問題の解消に貢献できる。針の更なる微細化により患者の痛みや恐怖感を軽減し、注射や採血時のストレスを緩和させることができると期待される。AI技術を活用した血管抽出技術は、他の医療技術にも応用可能であり、治療プロセスの自動化を促進する。以上の成果は、医療費の削減や医療資源の効率的な利用にも寄与し、高齢化社会における持続可能な医療システムの構築に貢献する。
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