研究課題/領域番号 |
21K12125
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
長尾 知生子 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教 (10402463)
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研究分担者 |
笠原 勇矢 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 創薬デザイン研究センター, 副センター長 (10740673)
李 秀栄 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 創薬デザイン研究センター, プロジェクト研究員 (50390670)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 人工核酸 / アプタマー / ドッキング / デザイン / 分子動力学計算 / 人工核酸アプタマー / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
抗体のようにタンパク質や化合物を特異的に認識する機能を持つ「核酸アプタマー」は、製造の容易さや保存性で抗体にはない優れた特徴があり、新しい創薬モダリティとして注目されている。特に人工核酸アプタマーは、天然型を超える性能を発揮する可能性も高く、修飾基の選択法など含めた一般的なデザイン手法の確立が待たれる。 本研究では、あらゆるターゲットタンパク質に対して人工核酸アプタマーを取得できるよう、特異的な相互作用による親和性とターゲット表面との非特異的な相互作用も含めて「滞在時間」を考慮した修飾基の導入による、論理的、かつ効率的な人工核酸アプタマーのデザイン方法を提案する。
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研究実績の概要 |
本研究では、あらゆるターゲットタンパク質に対して人工核酸アプタマーを取得できるよう、特異的な相互作用による親和性とターゲット表面との非特異的な相互作用も含めて「滞在時間」を考慮した修飾基の導入による、論理的、かつ効率的な人工核酸アプタマーのデザイン方法を提案する。 昨年度までに、いくつかのタンパク質-タンパク質相互作用について既知の阻害剤を用いて、ドッキング計算を行い、予備的な解析を行った。この結果をもとに、今年度は、ターゲットタンパク質、Interleukin-6 receptor(IL-6R)とTumor necrosis factorα(TNFα)に対する人工核酸アプタマーを取得するために導入する、フラグメントの選択を行った。 IL-6Rに関しては、3個のIL-6との相互作用を阻害する化合物が見出され、そのうち1個が細胞を用いた実験で、アンタゴニスト活性を示したと報告されている。この3個の化合物のドッキング計算から得られた、結合の分布に関する情報をフラグメント選択に利用することとした。TNFαに関しては、報告されている阻害剤が、三量体形成を阻害するタイプの化合物であり今回の我々の目標と合わなかったため、TNFRとの複合体構造から得られる情報を利用した。 市販の21821個のフラグメントについてドッキング計算を行なった。ドッキングスコア以外に、ドッキングポーズの分布に関する統計解析結果も利用して、フラグメントを選択した。得られたフラグメントについて、分子動力学計算による解析を進める予定である。また、ウラシルの5位にリンカーを介してフラグメントを導入した人工核酸三リン酸体を合成し、酵素合成によってそれらを含む配列群(ライブラリ)を作製した。現在、作製したライブラリを用いてアプタマーの取得を進めている。
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