研究課題/領域番号 |
21K12154
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
奥原 俊 三重大学, 工学研究科, 講師 (10754468)
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研究分担者 |
伊藤 孝行 京都大学, 情報学研究科, 教授 (50333555)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | エージェント / グループ学習 / オンライン教育 / 教育支援 / 対話エージェント / 議論支援 |
研究開始時の研究の概要 |
グループ数が多くなった場合、各グループに教員を配置することが望ましいが一般に教員数が限られており、実現が困難であることが多い。課題はオンラインにおけるグループ学習の議論で複数グループを同時に学習支援する方法の実現である。そこで、本研究は上記の課題を解決するために対話エージェント技術を用いたオンライン議論の学習支援システムを構築する.本研究はオンラインのグループ学習の議論に対する学習支援方法や内容を調査し、対話エージェントに基づくオンライン議論に関する学習支援システムの実現を目指す。
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研究実績の概要 |
COVID-19の影響により、オンラインによる教育が急速に普及してきている。グループ学習をオンラインで実現するには対話を適切に支援する教員の配置が必要である。ところが、実際は各グループに教員を配置することが望ましいが、一般に教員数が限られており、グループ学習のグループ数が多いと特に実現できない場合が多くある。そのため、本研究は教員が複数の対話エージェントを用いてオンラインによる議論で学習者に応じた学習支援を実現する仕組みの開発を目指す。なお、本研究の遂行は、学習支援すべき議論内容をどのような手法を用いてエージェントに判別させることができるかについての検証が重要である。 上記から、以下の3つの項目を実施する。 (1)議論の構造化・見える化と指導支援手法の確立、(2)、学習を支援するユーザーインターフェースの開発、(3)評価実験による提案手法の有効性の検証である。 以上を踏まえ、2022年は、2021年の調査に基づいて(1)議論の構造化・見える化と指導支援手法の確立のために対話文章を可視化するシステムを構築し、被験者実験を行なった。その成果をまとめ、国際学会1報、全国大会1報、研究会1報と投稿した状況である。2023年度には(2)学習を支援するユーザーインターフェースの開発は(1)で用いたシステムを改良し、その後に(3)評価実験から提案した手法の有効性に関して検証を行う。また、(3)評価実験は構築した仕組みを実際の教育現場で試験的に運用し、評価を行う計画をしており、現在はその調整中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19の影響、および初年度の所属変更により,遅れがあるものの、おおむね順調である。直接、教育現場にてヒアリングが困難であった初年度と異なり、オンラインによるヒアリングが実施でき、教育現場から意見を収集することができた。上記の意見を収集した結果に基づいてシステムを開発し、論文にまとめた。 その成果は発表予定であるが全国大会1報、研究会1報の投稿を実施している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は以下のように各研究の目標に関して進めていく予定である。 (1)教員を支援するユーザーインターフェースの改良を実施する。特に議論の構造化・見える化による学習支援手法に関する改良を検討する。 (2)の実験で調査するため、オンライン議論において教員が利用し易いユーザーインターフェースの再度検討する。 (3)評価実験による提案手法の有効性の検証は教員の介入する手法を測定するのは困難であることがわかってきたため、どのような方法で評価するべきかの検討を行う。その上で、本研究で構築した仕組みを実際の教育現場で試しに運用し、評価を行う。評価実験は教員がいない状況などを想定し、4人から6人の小グループで行い、学生の対話データから検証する。また、評価実験により、エージェントによる議論支援の有効性を確認する。
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