研究課題/領域番号 |
21K12157
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
藤本 光史 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (20270241)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ユーザインタフェース / Webアプリケーション / 数学ソフトウェア / WebAssembly / マルチプラットフォーム / 手書き図形入力 / GeoGebra / 手書きインタフェース / 手書き数式入力 / 初等幾何証明支援 / 数式処理システム |
研究開始時の研究の概要 |
中学・高校での「図形の証明問題」は,教師も生徒も苦手意識が高く,教えにくく学びづらい分野になっており,両者を支援するシステムが求められている.本研究では,既存の手書き数式インタフェースを応用して,授業者と学習者が共に活用できる図形・命題の手書き入力インタフェースを作成すると共に,図形の証明問題学習に対応したマルチプラットフォーム教育支援システムを開発する.そして,証明問題の学習プロセスの「命題の理解」だけでなく「真偽の判定」や「証明の作成」の活動までサポートすることを目指す.
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研究実績の概要 |
本研究では既存の手書き数式インタフェースを応用して、授業者と学習者が共に活用できる図形・命題の手書き入力インタフェースを作成すると共に、図形の証明問題学習に対応した教育支援システムを実現することを目指している。令和4年度は入力インタフェースと数式処理エンジンとの連携に関する研究を推進した。C言語で実装した数式処理エンジンをWebAssemblyを用いてJavaScriptから呼び出せるようにし、Webアプリとして構築した入力インタフェースとデータを送受信できるようにした。使用した数式処理エンジンは複数のプログラムから構成されたものであるが、EmscriptenのMODULARIZE機能を利用してモジュール化することにより、Webアプリから同時実行できるようにした。 既存の数学ソフトウェア(特に数式処理システム)はC言語やC++で開発されプラットフォーム依存のものが多く、それらのマルチプラットフォーム対応が課題となっているが、本手法を用いることにより既存数学ソフトウェアをWebアプリ化できる可能性がある。さらに、計算エンジン部とGUI部を切り離して開発できるというメリットもある。 この成果の一部は書籍「数学ソフトウェアの作り方」として共立出版より出版された。また、第148回日本数学会九州支部例会における特別講演、日本数学会ワークショップ「数学ソフトウェアとフリードキュメント34」、およびRisa/Asir Conference 2023で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
手書きを活かした初等幾何教育支援システムの実現に必要な数学インタフェースの研究を推進し、上記「研究実績の概要」で記述した結果を得た。そして、書籍1冊、研究論文1篇を出版し、研究集会で3件の研究発表を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は昨年度に引き続き入力インタフェースと数式処理エンジンの研究を行う。特に次の2点を注力して研究を進める。 1.【関係式をドラッグして命題を入力する機能】入力図形から抽出された関係式を「仮定エリア」と「結論エリア」にドラッグで移動し、命題の入力を補助できるようにする。 2.【命題の真偽判定機能】図形情報を連立多項式で表現してグレブナー基底計算で命題の真偽判定を行う機能を実装する。
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