研究課題/領域番号 |
21K12159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
吉崎 弘一 大分大学, 学術情報拠点, 教授 (10351785)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 学習支援システム / 学習分析 / 学習者支援 / 動画視聴分析 / 学習ログ / ブラウザ拡張機能 / プッシュ通知 / デジタル学習環境 / オンライン授業 |
研究開始時の研究の概要 |
オンライン授業では教授者の目の前に学習者がいないため、学習者ごとの学習状況の把握が一般に困難である。このことは個々の学習者に適応させた学習指導や課題設定が難しいだけに留まらず、履修放棄者の抑制等への対策を考える上でも大きな課題となっている。このような現状に対して本研究では、1)既開発のWebシステム・ブラウザ拡張機能を連携してLMS管理外のWebページ上の学習活動も記録し、2) 学習記録に基づき学習状況の分析をした上で、3)分析結果をWebページ上で可視化及びシステム利用者にプッシュ通知することで、教授者・教育機関の担当者が学習状況を把握しやすいデジタル学習環境を構築する。
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研究実績の概要 |
研究代表者らがこれまでに開発した学習支援システムでは、教授者がアップロードしたデジタル教材に対して、学習者は、ふせんとテキストハイライトの注釈情報を記録できる。2023年度には、オンデマンド動画の視聴箇所を自動記録し、その記録データに基づき動画再生画面にフィードバックを表示する機能を、共同研究者と共に開発した。これは多くの教育機関でオンデマンド動画を、授業や教育支援に活用していることを踏まえた機能開発である。一般に学習支援システムに掲載したオンデマンド動画を教学に用いる場合、学習者は過去に自身が特定の動画のどこを視聴したかを記録できない。また、教授者は特定の動画に対して、各学習者の視聴状況を確認する方法がなく、この点を教授活動に活かすことができない。今回、開発した機能では、1)学習者は自身の動画視聴状況を把握できる、2)教授者は各学習者の動画視聴状況を確認できるようにする、ことを目的としている。同機能の開発では、標準的なWebブラウザ上で動作する動画視聴プレーヤを開発し、この動画視聴プレーヤーで動画を再生すると、その試聴箇所を1秒単位でサーバ上に送信し、そのデータベースに記録する。この視聴ログデータを、学習者および教授者のそれぞれの動画視聴プレーヤーに反映することで、視聴箇所及びその統計処理の結果を表示することで、フィードバックを実現している。これらの機能の開発には、クライアントサイドにはJavaScript、サーバサイドにはクラウドサービス(サーバレス環境)などを活用した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
業務環境の変化、及び研究に用いる機器(GPU)が入手困難であったことから、システム開発に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
学習支援システムにアップロードされた講義動画に対して、音声認識をした結果のテキスト情報を用いて、学習活動を支援する予定である。その際に、動画内の音声の説明内容に基づくキーワード検索を実現し、その検索ログを分析すると共に、学習者・教授者にフィードバックする。検索ログの記録には、国際標準規格IMS Caliperを用いて、学習支援システムから外部システムに出力する。また、時系列データベースに保存することで、効率的な分析を実現する予定である。
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