研究課題/領域番号 |
21K12169
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 松江工業高等専門学校 |
研究代表者 |
稲葉 洋 松江工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (20387624)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 反復練習 / 練習支援 / 上達をうながす映像 / モーションキャプチャ / ビジュアルフィードバック / 配色 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,見よう見まねの反復練習の効率を高め練習時間の短縮や指導者不在の練習を解消するための,上達をうながす映像を用いた新たな練習支援法を実現する.研究では,練習者に向け自身の動作と手本とする動作との違いを映像としてリアルタイムに提示するシステムを開発する.これにより,練習者は提示される映像を見ながら練習を繰り返し,本人のみで間違いに気づきながら手本となる動作を習得する.システム開発を通じて,手本を再現できかつその動作を維持しやすい映像の生成方法や,意図的に加工した映像(上達をうながす映像)の提示に基づく反復練習の効率化について調査する.
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研究実績の概要 |
本研究では,見よう見まねの反復練習の効率を高め練習時間の短縮や指導者不在の練習を解消するために,上達をうながす映像を用いた新たな練習支援法を実現する.研究では,練習者に向けて自身の動作と手本とする動作との違いを映像としてリアルタイムに提示するシステムを開発する.システムにおいて,練習者は提示される映像を見ながら練習を繰り返し,本人のみで間違いに気づきながら動作を修正し手本となる動作を習得する. 令和5年度では,簡易的なモーションキャプチャ装置に基づく練習支援システムの構築として,一つにシステムの実装例として慣性式のモーションキャプチャを用いてバスケットボールのドリブル動作の良し悪しを練習者が実時間で把握するための支援システムを構築した.もう一つに,簡易的なモーションキャプチャ装置の一つである画像処理に基づくマーカレスモーションキャプチャ(RGB-Dカメラ)を用い,高い精度で計測可能な光学式モーションキャプチャ装置と同時に動作を撮影し,主要な関節の位置について取得精度の検証を行った. 前者では,練習者自身のドリブルにおける3種の技能(ドリブルの強さ・ポケットの長さ・レンジの広さ)を,コンピュータグラフィックス映像を用いて提示できるようにした.また,これら技能をレーダチャートを用いてスコア化し,ドリブルの良し悪しを定量的に示した. 後者では,自転車ペダリング動作を二つの装置で同時に撮影したところ,光学式を真値とした場合にマーカレスモーションキャプチャでは,人体の主要な関節で少なくとも30mm程度の平均誤差が生じることがわかった.また,最も精度が悪い撮影部位がカメラの死角に入る膝では,100mmを超える平均誤差が生じることがわかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は,先に助成の延長を申し出た通り,十分な研究実施時間を確保できず当初の計画を進めることができなかった.具体的には,昨年度までに得たデータの検証およびこれらに基づく研究成果の公表に着手できなかった.このため,進捗を「遅れている」と判断する.
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度では,これまでの検証実験を通じて得られたデータの分析を行う. データの分析については,統計学的仮説検定に基づき,従来法である一回法と本研究で提案する上達をうながす映像(平均法・中央法)の差や特徴を明らかにする.
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