研究課題/領域番号 |
21K12195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
竹内 聖悟 高知工科大学, 情報学群, 講師 (40625258)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 多様性 / ゲーム |
研究開始時の研究の概要 |
ゲーム情報学の分野において、多数決合議による性能改善が行われている他多人数ゲームが題材とされるなど、複数のゲームAIを用いる研究が増えてきている。 本研究では、複数ゲームAIによるグループが持つ特徴として「多様性」について着目し、ゲームAIの多様性の計測指標の設計を行う。多様性があると良いとされる合議に着目し勝率と多様性の関係を調べる他、レーティングや多人数ゲームなどを題材として多様性がもたらす影響を調べ、ゲームの特性や性能改善についての研究を行う。
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研究実績の概要 |
主にボードゲームを対象として、ゲームAIの多様性を評価・活用することが本プロジェクトの目的である。多様性指標についての調査と多様性指標が得られたときの活用についてを取り扱っている。 多様性の調査の一環として、二人零和有限確定完全情報ゲームの代表的なゲームである、将棋・チェス・囲碁において探索手法や形勢判断手法が異なるゲームプレイヤを用意し、その探索過程に差がないかを調べ、新しい知見を得た。この内容をまとめ国際会議TAAI2022 にて発表した。これはAlpha Go やAlpha Zero と同様にディープニューラルネットワークとモンテカルロ木探索の組み合わせで作られたゲームプレイヤについて得られた知見であり、その知見を活かしてプレイヤの性能改善が可能ではないかと研究を進めている。また、多様性の応用の例としてモンテカルロ木探索におけるプレイアウト方策を扱い、その方策の作成について遺伝的プログラミングを利用する手法を提案した。この実験では強さに基づくプレイヤの作成を行っているが、多様性についての適切な指標が得られれば、多様性を有するプレイヤの生成も可能となるため、このプロジェクの意義と密接に関わりがある。この手法を不完全情報ゲームであるガイスターへと適用した研究成果が情報処理学会論文誌に採録された。 更に、多様性の活用先として、チームにおける多様性を考慮してきたが、チームとしての最小単位であるペアプレイに着目した。まずは、ペアプレイの基本的な情報を得るために、将棋AI をペアとした時の影響について調査してきた。これらペアプレイアを始めとした協調的動作についての研究や知見をまとめた内容を、招待講演として講演した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ゲームAIの多様性についてのデータや指標を得ることが主目的であったが、具体的な指標の策定や多様性を持つゲームAI のグループの選出などに遅れが出ている。 一方で、データを集める中での新しい発見について研究を進められており、進捗としては遅れているものの、学会発表や論文誌採録などの成果は得られている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、適切な評価指標についての調査や実験を進めていく他、チームプレイにおける多様性指標と性能との関係についても調査・実験を進めていき、プロジェクトのゴールの達成を目指す。 また、これまでに研究を推進する中で得られた計画外の発見や研究テーマがあるため、これらについても研究を進めていき、プロジェクトとしての研究成果を増進する。
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