研究課題/領域番号 |
21K12197
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
塩野目 剛亮 帝京大学, 理工学部, 講師 (30466677)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 職場うつ病予防 / 自己認知 / 人間関係 / 心理的距離 / コミュニケーションモデル / シミュレータ / ゲームアプリ / メンタルヘルス / 職場うつ病 / 精神的健康 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では職場の人間関係に起因するストレスの軽減,ならびに職場うつ病の予防のため,他者との関わり方に焦点をあてた自己認知のモデル化を行ない,自己認知と精神的健康との関連について明らかにする.モデルにしたがったシミュレータ,およびゲームアプリを制作し,ユーザ評価を通して自身のコミュニケーション特性と他者との関わりについての振り返りが自己認知に与える影響を分析し,メンタルヘルス改善への有効性を示す.
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研究実績の概要 |
2022年度は,モデル・シミュレータの理論面の補強のため,交流分析に関する文献や海外の文献調査を中心に取り組んだ. また,昨年度末開催の「とちぎテックプラングランプリ」にて企業賞を授与いただいた企業との共同研究を開始した. 当該企業で使用されている「いいね!ポイントアプリ」は,本研究でモデル化とシミュレータ開発を続けてきているコミュニケーションと人間関係の変動を,実世界で実装しているものと位置づけられる. 上記アプリは1日1回,他の社員に感謝の気持ちを表現するためにポイントを匿名で送ることができるスマートフォンアプリであり,本研究のモデルにおけるポジティブなメッセージの実装であると言える. そこで,当該企業より,ポイントの送受信のログデータを提供いただき,個人同士のやりとりの分析と可視化を行い,経営者にとって有益な情報の抽出について検討した. また,アプリの利用状況の確認や利用活性化のためのインタビュー調査を行い,利用者の要望や普及に向けた課題を抽出した. これらの検討結果は国際会議HCII2023(Human Comupter International)で発表予定である(ポスター発表採択済み).
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度は,これまでに検討を重ねてきた静的・動的シミュレータの開発に関連する実社会での取り組みに関して,企業との共同研究として実データの提供を受けての分析を開始した. また,当該企業で使用されているアプリについてインタビュー調査を実施した. これにより,これまで検討してきたモデル・シミュレータとは異なる開発作業が生じ,また,インタビュー調査結果の分析作業が必要となった. 外注や研究支援員の雇用によって,情報収集や共同研究関連のデータ整理作業の一部を委託しているが,メインのシミュレータの開発には大きな遅れが生じている.
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今後の研究の推進方策 |
共同研究先の企業より提供された「感謝の気持ちをポイントとして他人へ贈ることのできるアプリ」のログデータを元に,本研究で開発中のモデル・シミュレータを動作させ,各個人や部署間の心理的距離の変動について分析する予定である. 分析結果については企業の経営者側と共有し,シミュレータがモデルに応じた動作をしているか評価を行う. ここで得られた知見をもとにモデル・シミュレータ(ゲームアプリ)を改善し,従業員にとっては気軽に・こまめなデータ入力,日常的なメンタルヘルスのセルフモニタリングを実現し,経営者にとっては,統合・分析されたデータをもとにメンタルヘルス対策の有効性を確認できるよう,経営者・従業員の双方にとって使いやすいシステム構築を目指す.
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