研究課題/領域番号 |
21K12223
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
関本 奏子 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科(八景キャンパス), 准教授 (40583399)
|
研究分担者 |
入江 樂 横浜市立大学, 理学部, 助教 (50835238)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 精密コロナ放電 / 質量分析 / 衝突誘起解離(CID) / モノテルペン / 酸化 / 官能基 / 衝突誘起解離 / 酸化体 |
研究開始時の研究の概要 |
気候や環境,人体の健康に多大な影響を及ぼす二次有機エアロゾル(SOA)の生成過程の解明は,近年の大気化学において重要な課題となっている.SOAの主な生成源としてモノテルペンの酸化体が注目されてるが,それら化合物の大部分において,官能基や構造は同定されておらず,SOA生成過程の理解に至らない原因となっている.そこで本研究では,SOAの主な生成源とされるモノテルペンの酸化体の官能基をリアルタイムかつ正確に同定するための質量分析法を開発する.
|
研究実績の概要 |
気候や環境,人体の健康に多大な影響を及ぼす二次有機エアロゾル(SOA)の生成過程の解明は,近年の大気化学において重要な課題となっている.SOAの主な生成源としてモノテルペンの酸化体が注目されているが,それら化合物の大部分において,官能基や構造は同定されておらず,SOA生成過程の理解に至らない原因となっている.2022年度は,(1)「精密コロナ放電イオン化法」と「高分解能衝突誘起解離質量分析法(HR-CIDMS)」を組み合わせ,テルペン酸化体に含まれる官能基をリアルタイムかつ正確に同定するための手法を開発した.2023年度は,(2)「誘導体化反応」と「エレクトロスプレーイオン化衝突誘起解離質量分析法(ESI-CIDMS)」を用いた別の手法の開発に取り組んだ.その目的は,両手法で得られる酸化体の官能基情報を相互比較し,各手法の妥当性を評価するためである.新規手法(2)の開発状況は以下の通りである. アルデヒド基またははケト基を持つ酸化体をO-(2,3,4,5,6-Pentafluorobenzyl)hydroxylamineによってオキシム化,カルボキシ基を持つ酸化体をtrimethylsilyl diazomethaneによってメチルエステル化,ヒドロキシ基を持つ酸化体を無水酢酸によってアシル化した後,各種誘導体化物をESIによってプロトン化し,それらをCIDした.その結果,各種誘導体化物に特異的な中性種が脱離し,元の酸化体が有する官能基を測定し得ることが示唆された.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2022年度に開発した手法(1)の結果を相互比較するための新規手法(2)を開発することができた.最終年度である2023年度は,テルペン酸化体の官能基解析に対する各手法の妥当性を評価できる段階に来ている.
|
今後の研究の推進方策 |
モノテルペンをオゾンによって酸化させた生成物の官能基を手法(1)と(2)も用いてそれぞれ解析し,相互比較する.その結果により,各手法の特性や妥当性を評価する.
|