研究課題/領域番号 |
21K12239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金井 昭教 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任准教授 (60549567)
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研究分担者 |
長町 安希子 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (20585153)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 受精卵 / 放射線 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠期における低線量放射線が与える影響に関しては未だ不明な点が多い。これまでの研究で媒精後5時間が放射線感受性期である可能性を示唆しており、特に低線量放射線照射において胚盤胞期胚以前での発生停止が見られている。受精卵に放射線照射を行った桑実胚の遺伝子発現解析から申請者らは発生停止に関わる遺伝子としてTrim43遺伝子群を同定した。本研究ではTrim43遺伝子群の低線量放射線照射による着床前期発生過程における発生停止メカニズムの分子学的解明を行い、妊娠期への影響を明らかにする。
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研究実績の概要 |
妊娠期における低線量放射線が与える影響に関しては未だ不明な点が多い。C57BL/6Nマウスを用いた体外受精によるこれまでの研究で媒精後5時間が放射線感受性期である可能性を示唆しており、特に低線量放射線照射において胚盤胞期胚以前での発生停止が見られている。受精卵に放射線照射を行った桑実胚の遺伝子発現解析から発生停止に関わる遺伝子としてTrim43遺伝子群を同定した。 Trim43遺伝子群の低線量放射線照射による着床前期発生過程における発生停止メカニズムを明らかにするために、マウスTrim43ポリクローナル抗体を作成することとした。Trim43は、マウスではTrim43a, Trim43b, Trim43cが存在している。それぞれがゲノム上の同じローカスに存在し、ホモロジーは核酸レベルで97%、タンパク質レベルでも92%を超えているため、これらそれぞれに対する別々の抗体の作成は難しいと考えられた。次世代シーケンサーを用いた受精卵のトランスクリプトーム解析を行った結果、100 mGy、1 Gyの放射線照射時に発現が強く、大きく変化しているTrim43bを基準としてペプチド配列の作成を行った。ウサギ皮内にペプチド抗原を5回注射(0.15 mg, 0.3 mg, 0.3 mg, 0.3 mg, 0.3 mg)した後、全採血を行った。抗体の評価をELISAにて行い、抗体価がコントロールに比べて上昇していることを確認した。また、ウエスタンブロッティングにおいても強制発現させたTrim43bタンパク質を認識していることを確認した。抗体の精製を進めることでよりバックグラウンド少なく特異的にTrim43bタンパク質を認識していることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに受精卵に0.1 Gyと1 Gyという異なる線量の放射線を当てた際に起こる受精卵の反応を確認し、そのメカニズムに係る遺伝子としてTrim43遺伝子群を同定した。このTrim43による分子メカニズムを調べるために抗体を必要としているが、市販されている抗体では不十分であると考えたため、マウスTrim43ポリクローナル抗体を作製した。作製した抗体について評価を行い、Trim43bを認識していることを確認した。さらに抗体の精製を進めることでよりバックグラウンド少なく特異的にTrim43bタンパク質を認識していることを確認した。
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今後の研究の推進方策 |
現在進めている桑実胚段階から胚盤胞期胚への過程での受精卵の停止に関わる分子メカニズムについて抗体を用いて検討する予定である。抗体の精製等を進めたことで抗体の力価を高め、ウエスタンブロッティング等でよりバックグラウンドを抑えた特異的な検出を行うことを可能とし、細胞でのTrim43bの局在、役割について詳細な検討を進める。
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