研究課題/領域番号 |
21K12256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
溝口 出 東京医科大学, 医学部, 講師 (00569527)
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研究分担者 |
善本 隆之 東京医科大学, 医学部, 教授 (80202406)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 呼吸器感作性 / アレルギー感作性 / 動物実験代替法 / in vitro細胞共培養系 / ヒト単球細胞株 / Th2細胞 / Th2細胞株 / 単球細胞株 / T細胞クローン / DC前駆細胞株 |
研究開始時の研究の概要 |
化学物質のアレルギー感作性を評価する動物実験代替法として、我々は、最近、ヒト気道上皮細胞株と末梢血単球由来未成熟樹状細胞(DC)、線維芽細胞株の3種類の細胞を用いてそれぞれ3次元培養した後、順に重ね、生体の気道上皮を真似た3次元DC共培養系や、さらに、そこへナイーブCD4+T細胞を加えた3次元DC/T共培養系を開発し、Th2分化を指標に、呼吸器と皮膚の感作性の識別ができる可能性を見出した。そこで、本研究では、さらに、汎用性を向上させるため、ヒト末梢血単球由来DC前駆細胞株やT細胞クローンを作製して検討し、Th2分化を指標に、in vitroの新しいアレルギー感作性評価法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、まず、我々が以前に開発したヒト気道上皮細胞株と末梢血単球由来未成熟樹状細胞(DC)、線維芽細胞株の3種類の細胞を個別のScaffoldで培養後、重ね合わせたDC共培養系を用いて感作性化学物質で刺激したDCに、さらにアロ反応性ナイーブCD4+T細胞を加える2ステップDC/T共培養系を構築し、T細胞でのIL-4 mRNA発現増強を指標に皮膚と呼吸器感作性の識別が可能であることを見出した。汎用性改善のため、ヒト単球細胞株CD14-ML細胞を作製しDC共培養系と2ステップDC/T共培養系に用いると、OX40LとIL-4 mRNA発現増強を指標に、両者の識別が可能であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
喘息などの呼吸器アレルギーは、重篤になる場合も多く、最悪はアナフィラキシーショックにより死に至る場合がある。ところが、化粧品業界などで動物実験が禁止される最中、この呼吸器感作性のリスクを事前に予測可能な動物実験代替法はなく、早急の開発が急務となっている。本研究では、汎用性改善のため、ヒト末梢血単球細胞株CD14-MLを作製し、ヒト末梢血単球の代わりにこの細胞をDC共培養系やDC/T共培養系に応用すると、ヒト末梢血単球の時と同様に、呼吸器感作性の識別が可能であることを見出した。今後、感作性化学物質の数を増やし、より簡単で誰にでもできる評価法にし、OECDのテストガイドライン化を目指していきたい。
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