研究課題/領域番号 |
21K12259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
李 辰竜 愛知学院大学, 薬学部, 准教授 (80581280)
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研究分担者 |
佐藤 雅彦 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (20256390)
徳本 真紀 愛知学院大学, 薬学部, 講師 (90614339)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | カドミウム / DPYS / Uracil / 腎毒性 / 腎臓細胞 / OTOGL / CRYAA |
研究開始時の研究の概要 |
カドミウムは、イタイイタイ病の原因物質であり、腎障害を引き起こす。しかしながら、カドミウムの腎毒性発現は不明なところが多いい。本研究では、2種類のヒト由来の腎近位尿細管細胞(HK-2細胞およびRPTEC細胞)並びに実験動物(マウス)を主に用いて、カドミウム腎毒性に対するCRYAA、OTOGLおよびDPYS遺伝子の防御因子としての役割を明らかにするとともに、これら遺伝子のカドミウム腎毒性防御メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では、腎臓内のどの遺伝子がカドミウム感受性を決定しているのかを検討した。まず、DPYS (dihydropyrimidinase)の発現抑制によるカドミウム毒性が増強されることを見いだした。DPYS mRNAレベルは、カドミウムの6時間処理により、減少傾向を示した。また、6時間のCd処理もDPYSタンパク質レベルを若干減少する傾向を示した。DPYSは、細胞内チミンおよびウラシルの分解酵素であり、細胞内核酸レベル調節に関与している。ウラシル処理は、Cd毒性を増強させた。以上の結果より、Cd毒性は、DPYSの細胞レベルまたはその基質のレベル変動によって調節される可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、カドミウムの毒性発現および防御機構におけるDPYSの役割を明らかにすることを目的とした。本研究は、本申請者がカドミウム毒性発現に関わる新たな細胞内因子として見いだしたDPYSの役割解明しており、学術的独自性がある。しかも、カドミウムの毒性発現におけるDPYSの役割解析は世界で初めての報告となり、学術的独自性が高いといえる。本研究によって、新たなカドミウム毒性発現機構が明らかになり、カドミウム毒性研究、さらに金属毒性学研究の発展にも大きく貢献することである。
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