研究課題/領域番号 |
21K12260
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
廣森 洋平 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助教 (60515956)
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研究分担者 |
中西 剛 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (50303988)
松丸 大輔 岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授 (50624152)
目加田 京子 岐阜薬科大学, 薬学部, 会計年度任用職員 (40898235)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 核内受容体 / ムラサキイガイ / EcR / RXR / 無脊椎動物 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、生物種の絶滅のペースは加速しており、種の多様性が急速に失われることが懸念されており、その一因には環境化学物質による汚染を原因とした核内受容体の機能かく乱の影響が指摘されている。そこで本研究では、無脊椎動物の生態系に及ぼす環境化学物質の影響を評価することを目的として、無脊椎動物において発現していると考えられる核内受容体であるRXRおよびEcRの性状解析を行う。
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研究実績の概要 |
本年度は、昨年度のクローニングに成功したムラサキイガイ(Mytilus galloprovincialis)のecdysone receptor (EcR)およびこれまでにクローニング完了しているムラサキイガイretinoid X receptor (RXR)の機能解析を中心に検討を進めた。RI標識リガンドを用いたリガンド結合実験により、ムラサキイガイRXRと9cRA、TPTとの親和性について検討を行った。その結果、ムラサキイガイRXRは、9cRA、TPTの両方に結合することが確認され、親和性に関してもヒトRXRとほぼ同等であった。一方、 ムラサキイガイEcRに関しては、昆虫においてEcRリガンドとなることが知られている物質であるponasterone Aを用いて検討を行ったが、ムラサキイガイEcRとponasterone Aとの結合を確認することは出来なかった。レポーターアッセイによりムラサキイガイEcRのアゴニスト活性評価を試みたが、ponasterone Aおよびそれに類似した構造を有する化合物はいずれもアゴニスト活性を示さなかった。脊椎動物においてRXRは、それ自身とホモ二量体、他の核内受容体とヘテロ二量体を形成することが明らかとなっているため、ムラサキイガイにおいても二量体を形成するか否か検討を行った。免疫沈降法を用いて、ムラサキイガイEcRとRXRが形成するか検討を行ったが、EcRとRXRが相互作用をする結果は得られなかった。しかし、この結果に関しては実験そのものがうまいいっていない可能性も考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ムラサキイガイの核内受容体の二量体形成に関しては、さらなる条件検討が必要である可能性があるが、ムラサキイガイRXRに関して、リガンド結合性に関してはヒトRXRとほぼ同様の傾向を示すことを示唆する結果が得られたこと、およびムラサキイガイEcRに昆虫類においてリガンドとなる化合物が結合しないことが確認できたことなど、一定の成果を得られることができたため、順調に進められていると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
二量体形成に関する検討については、形成していることを確認できなかったが、実験がうまくいっていない可能性があるため、今後条件検討を進めて、より正確な結果を得られてるよう進める。また、アミノ酸配列から立体構造を予測し、ドッキングシミュレーションを行った結果を実験結果の検証を利用していく。同様に、ムラサキイガイEcRのリガンド予測にもドッキングシミュレーションを使用し、その結果を基に被験物質を検討していく予定である。 また、核内受容体のリガンド依存的な転写制御にはコアクチベーターの存在も重要であるが、ヒトと無脊椎動物では、アミノ酸配列の相同性がかなり低いため、各生物種からコアクチベーターをクローニングして機能解析する必要があると考えられる。そこで、核内受容体だけでなく、コアクチベーターについても検討を進める。
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