研究課題/領域番号 |
21K12261
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
竹田 修三 福山大学, 薬学部, 教授 (00460379)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脂肪酸2位水酸化酵素 / FA2H / 環境化学物質 / 毒性指標 / 乳がん / Fatty acid 2-hydroxylase / PPARα / 転移 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、エストロゲン受容体ERα陰性乳がんに着目し、生活習慣を是正しても引き起こされるがんの増悪には、脂肪酸の量的変化ではなく、その「質的変化」が関与していると考える。この質的変化を引き起こす要因として、日々の環境化学物質曝露による受容体(PPARα)を介したfatty acid 2-hydroxylase(FA2H)の発現誘導を想定し、本研究ではこの仮説の証明を目指す。
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研究成果の概要 |
エストロゲン受容体ERα陰性乳がんの悪性化には、脂肪酸の量的変化ではなく、その質的変化が関与していると考える。この質的変化を引き起こす要因として、環境化学物質によるペルオキシソーム増殖剤活性化受容体α(PPARα)を介した脂肪酸2位水酸化酵素(FA2H)の発現誘導を想定し、この仮説の証明を目指した。本研究では、PPARαの活性化作用を有し、ERα陰性乳がんリスクに正の相関が示唆されているペルフルオロオクタン酸(PFOA)に焦点を当て、解析を進めた。その結果、PFOAはPPARαの活性化に呼応したFA2Hの発現誘導を介してERα陰性乳がん細胞の悪性化を来たすことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、「健康体を病気にしないサイエンス」である衛生薬学を志向している。我々は日常的に環境化学物質に曝露されており、がんの発症リスク要因や悪性化の要因となることがある。本研究では、独自に見出だした知見を応用し、未解明である環境化学物質によるERαに依存しない乳がんの悪性化機構をFA2Hの発現と機能に注目して解明することを目指した。得られた知見は、毒性学の観点からも新たな毒性指標の確立に貢献することが期待される。
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