研究課題/領域番号 |
21K12263
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
安井 学 国立医薬品食品衛生研究所, ゲノム安全科学部, 室長 (50435707)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | DNA付加体 / 代謝活性化 / 薬物代謝酵素 / S9 / 変異原性物質 / 薬物代謝 / in vitro / 遺伝毒性 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝毒性物質には、直接変異原性物質と間接変異原性物質がある。前者は、それ自身が化学的に高い反応性を持つため、DNA塩基と試験管内で反応させると、未知のDNA損傷を含めて多種多様なDNA損傷ピークをHPLC等で検出できる。一方、後者はDNAと反応する前に薬物代謝酵素による活性化を必要とし、試験管内で未知のDNA損傷を検出できるシンプルなDNA損傷分析系はいまだに確立されていない。本研究は、ラット肝S9酵素画分を透析膜内に入れ、その膜内で間接変異原性物質を代謝活性化させた後で、DNA塩基と反応させる新しい代謝活性化系をまず構築し、その損傷形成の収率が高い場合は新規DNA損傷として構造決定を試みる。
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研究実績の概要 |
これまでに、2つの変異原性物質に対して分析可能なHPLC分離条件等のin vitro DNA付加体反応系の条件を決定した。本年度は、この条件を用いて、第Ⅱ相代謝酵素によってDNA損傷性を増強させることが可能なアリストロキア酸I(AA-I)について実験した結果、AA-I自体が透析膜を通過できずHPLCでその存在を確認できないことが分かった。おそらく透析膜に吸着する等が原因と考えられた。モデル変異原性物質としてAA-Iを用いると、これまで確立したin vitro DNA付加体反応系の条件が利用不可能であった。つまり、本反応系の最適条件は、化学物質構造ごとに調整が必要であり、適用範囲が狭いことが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまで確立したin vitro DNA付加体反応系の最適条件が、AA-Iに対しては利用不可能であることが分かり、他の変異原性物質を探索する時間が必要であるため。
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今後の研究の推進方策 |
HPLC分離条件の分かっている変異原性物質について、DNA付加体形成を増強させる方法を探索する。
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