研究課題/領域番号 |
21K12271
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
渡辺 徹志 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (90182930)
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研究分担者 |
松本 崇宏 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (30780431)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | PM10 / 上皮サイトカイン / PM2.5 / インターロイキン33 / 大気粉塵 / エンドトキシン / β-グルカン / 酸化ストレス / 喘息発作 |
研究開始時の研究の概要 |
喘息患者の気道には慢性的な炎症症状があり、その悪化が喘息発作を引き起こすと考えられる。大気粉塵は喘息発作と関連すると報告されているが、発作を誘発する粉塵成分については、十分な知見が得られていない。本研究では、大気粉塵の炎症反応誘発性と喘息発作の関係を明らかにする。また、大気粉塵中のエンドトキシン、真菌および酸化ストレス誘発物質と大気粉塵の炎症反応誘発性ならびに喘息発作との関係を明らかにする。
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研究実績の概要 |
大気浮遊粒子状物質(PM10)の上皮サイトカインであるthymic stromal lymphopoietin (TSLP)誘導能を明らかにするとともにTSLP誘導能とPM10中の成分との関係について検討を行った。TSLP誘導能を測定するため、TSLP遺伝子のプロモーター領域をホタルルシフェラーゼ遺伝子をレポーター遺伝子とするプラスミドベクターに組み込むことでレポータープラスミドを作製し、これをラット気管上皮EGV-4T細胞に導入した。本細胞におけるTSLP遺伝子プロモーター活性を12-O-tetradecanonylphorbol 13-acetate (TPA)あるいはエンドトキシンを用いて試験した結果、それらによる処置2時間後からTSLP遺伝子プロモーター活性が上昇し、処置6~8時間で最大となり、TPA 1~10 ng/mL、エンドトキシン 1~10 EU/mLの範囲でプロモーター活性は用量依存的に上昇した。また、TSLP遺伝子プロモーター活性を捕集時期の異なる2種類のPM10を用いて試験した結果、いずれのPM10についても大気8.8~35.0 m3に相当するPM10の水抽出物によりプロモーター活性は用量依存的に上昇し、活性は陰性対照の細胞におけるそれと比較して有意に高かった。また、PM10中のエンドトキシン濃度をLALアッセイにより測定したところ、いずれのPM10からもエンドトキシンが検出され、TSPLプロモーター活性にエンドトキシンが関与することが示唆された。以上の結果から本細胞を用いることにより微量のPM10からの抽出物によるTSLP遺伝子の発現誘導を検出することが可能であると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
気管支喘息患者において気道の炎症を誘発することが明らかにされているthymic stromal lymphopoietin (TSLP)の大気浮遊粒子状物質による誘導を試験する評価系を作製することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に作製したTSLP遺伝子発現評価系並びにこれまでに作製した炎症性サイトカイン遺伝子発現評価系を用いて大気浮遊粒子状物質の評価を行うとともに粒子状物質の成分分析を行い、それらの関連性について明らかにする。
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