研究課題/領域番号 |
21K12283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 和歌山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
森田 誠一 和歌山工業高等専門学校, 生物応用化学科, 准教授 (70332054)
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研究分担者 |
土井 正光 和歌山工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (30217608)
西本 真琴 和歌山工業高等専門学校, 生物応用化学科, 准教授 (70609057)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | リポソーム / 脂質二分子膜 / モデル細胞膜 / 刺激応答 / 環境毒性評価 / 農薬 / バイオアッセイ / バイオセンサー / コラーゲンモデルペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、バイオアッセイセンサの開発のために、まず従来の生物個体や単一細胞などの生物材料を膜特性を明らかにしたリポソームなどのモデル細胞膜(脂質二分子膜)に置き換え、モデル細胞膜と農薬などの化学物質との相互作用によって誘導される膜透過性などの変化を刺激応答量として定量化し、環境毒性との相間により、モデル細胞膜の設計指針を確立する。次に、コラーゲンゲルなどを用いることによりセンサ電極上への刺激応答性を維持したリポソームの効果的な固定化方法および電気化学的手法などの導入により固定化リポソームの刺激応答量の簡便な測定法を検討する。
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研究実績の概要 |
リポソーム様の脂質二分子膜内に蛍光物質カルセインを封入し,農薬共存下でのカルセインの漏出量の経時変化をモデルに基づきパラメータ化した。脂質分子の疎水性炭素鎖の異なるDPPCとDOPCを用いてDOPC含有量が0,25,33および50%のリポソームに対して,6種の毒性の異なる農薬を共存させてカルセイン漏出速度に関するパラメータを得た。このうち,DOPC含有量が0および33%のリポソームを用いた場合のパラメータは特徴的であり,これを数学的に処理(重回帰分析)した刺激応答パラメータは農薬の毒性と良い相間を示した。 また,DPPCに対して示差走査熱測定を実施し,農薬共存下での脂質二分子膜の相転移を確認したところ相転移パラメータは農薬の疎水性に依存して変化していることがわかった。これはDOPC含有量が0%のリポソームにおけるカルセイン漏出速度パラメータ変化と一致していた。一方,DOPC33%のリポソームは,膜内で脂質が相分離している可能性があり,膜の微細構造との関連を今後検討する予定である。 電気化学的手法を用いた測定の試みでは,電極上に脂質単分子層および脂質二分子層を形成した電極を用い,リボフラビンBの電気化学プローブとしての有用性を確かめることができた。 コラーゲンモデルペプチドゲルを用いたリポソームの包埋固定化の予備的検討としてゼラチンによるリポソームの包埋固定化を行った。撹拌状態においてはゲルの崩壊が見られたものの静置状態においては24時間程度の固定化が確認され,ハイドロゲルによる固定化の可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
検討中の熱分析の一つ等温滴定熱量測定についてはリポソームのような分子集合体を用いた先行研究が少なく濃度などの適切な測定条件の設定に至っていない。その他の検討項目の進捗は想定内である。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの疎水性炭化水素鎖の変化に加えて脂質分子の極性基が刺激応答パラメータに与える影響を検討する。また,示差走査熱量測定および等温滴定熱量測定から得られる熱力学パラメータと刺激応答パラメータの関連を調べ,膜組成の決定指針としたい。コラーゲンモデルペプチドゲルあるいは非生物由来のハイドロゲルによる包埋固定化を行い,電気化学的検出法と併せてバイオアッセイセンサとしてパッケージングする。
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