研究課題/領域番号 |
21K12292
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
朴 虎東 信州大学, 学術研究院理学系, 教授 (20262686)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | アオコ制御装置 / アオコ発生の抑制技術 / アオコ制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、水中スピーカーを応用して低周波振動を発生させてアオコの発生を抑制する装置の実用化を目指すための研究と技術開発を行う。湖沼の富栄養化と地球温暖化による藍藻類の大増殖現象(アオコ)は、悪臭や景観の悪化、有毒性などがあり、湖沼の維持管理や周辺環境に対する経済負荷が大きい。水中スピーカーを用いた水の環境制御には周波数の課題があり、本研究の実験結果を応用することで、水中スピーカーの低周波振動による最適なアオコ抑制について検証を行い、実用的なアオコ抑制装置の完成を目指す。実現すれば、汎用的なアオコ抑制法は地域課題解決のみならず、国を越えた波及が期待される。
|
研究成果の概要 |
水中スピーカーを応用して低周波振動を発生させる装置の開発を行った。試作した低周波発振器と水中スピーカーを繋いでアオコ制御装置を完成させた。その後、完成した装置を用いてアオコ制御実験を重ね、低周波発振器の性能確認と最適制御周波数を求めた。本年度の実験結果からは、水中スピーカーと低周波発振器の20Hz以下の周波数で、今までのアオコ制御実験より良い制御効果を得ることが確認できた。新たに購入した大型スピーカー及びパワーアンプを用いてスケールアップした振動波発生実験を行い野外のアオコを用いるアオコ制御装置の試作を完成させることができた。今後、本装置を用いて野外において実証実験を予定している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発されたアオコ制御装置は、アオコの細胞膜を破壊せずにガス胞のみを壊すことで、アオコの浮上能力を抑制することが本装置の特徴的な強みである。アオコの毒素は細胞内に存在しており、アオコ制御剤やアオコの細胞を破壊するような装置の場合はアオコの制御の際に毒素が流出し他の生物に影響を与えることや浄水過程で飲料水を汚染することが報告されている。しかし、本研究で開発された水中スピーカーを応用した低周波振動装置は、アオコの細胞を破壊せずにガス胞のみを破裂させてアオコが集積している湖沼の表層から深層に沈殿させることでアオコの発生を事前に抑えることができる優れたアオコ発生防止装置として活用できる。
|