研究課題/領域番号 |
21K12300
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 埼玉県環境科学国際センター |
研究代表者 |
石山 高 埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 担当部長 (80297621)
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研究分担者 |
柿本 貴志 埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 専門研究員 (00462747)
渡邊 圭司 埼玉県環境科学国際センター, 水環境担当, 専門研究員 (50575230)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 土壌汚染 / 黄鉄鉱 / 重金属類 / 微生物不活性化 / アルカリ性材料 / 汚染対策 / 土壌汚染対策 / 海成堆積物 / 長期・短期リスク抑制 / 微生物不活性化手法 / ホタテ貝の廃棄貝殻 / 環境汚染リスク / 汚染対策技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、微生物の不活性化剤として酸化マグネシウムを適用し、覆土処理や遮水シート処理を必要としない簡便迅速な対策技術を開発する。酸化マグネシウムは、炭酸カルシウムよりもアルカリ性が高く、申請者らが行った予備実験からも微生物に対する強い不活性化効果が得られている。また、酸化マグネシウムは水に溶けにくく、様々な重金属類に対する不溶化効果も有していることから、これを利用すれば海成堆積物の長期・短期汚染リスクを長期にわたり同時抑制することができる。
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研究成果の概要 |
黄鉄鉱を含む海成堆積物は,長い期間大気中に放置されると徐々に酸性土壌へと変化し,そこからは様々な有害重金属類(鉛、カドミウム、ヒ素など)が溶出する。本研究では,アルカリ性の素材(炭酸カルシウム、酸化マグネシウム)を用いた海成堆積物の低コスト・低負荷型汚染対策手法を開発した。 アルカリ性の材料は黄鉄鉱の酸化抑制剤として有効であり,海成堆積物に2.5wt%以上添加することで黄鉄鉱の酸化が抑制できることが分かった。酸化マグネシウムは、砒素の不溶化にも有効であることが分かった。本手法は,海成堆積物の長期、短期汚染リスクを同時抑制できることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,海成堆積物由来の土壌汚染が日本各地で発生している。開発した技術は従来技術よりも簡単で安価な技術であり、これにより土地所有者等に生ずる経済的なコスト負担が大幅に軽減される。また、安価な対策技術の開発により土地開発や都市開発が活発となるなど、本技術は環境面だけでなく、経済面でも大いに貢献する。 また、微生物活動を抑制することで土壌汚染を未然に防止するという本技術は、従来技術にはない独創的かつ画期的な発想に基づいている。微生物が引き起こす環境汚染は数多く存在することから、本技術は様々な環境汚染問題に展開できると考えている。
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