研究課題/領域番号 |
21K12307
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
木村 哲哉 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (00281080)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Clostridium / biomass / hydrogen gas / pyruvate / acetyl-CoA / ethanol / chitin / バイオリファイナリー / 酪酸 / NADH / ピルビン酸ギ酸リアーゼ / ピルビン酸フェレドキシンオキシドレダクターゼ / Ruminiclostridium / 糖質加水分解酵素ファミリー / キチナーゼ / 嫌気性細菌 / 水素ガス / バイオマス |
研究開始時の研究の概要 |
カーボンニュートラルな社会の構築が早急にもとめられているが、その実現にはバイオマスの有効利用は大きな柱の一つである。水素社会の実現とカーボンニュートラルな工業原料の生産、すなわちバイオリファイナリー技術は、水素利用技術で世界をリードする我が国にとっても重要な課題である。そこで、当グループが所有する「海洋バイオマスから水素ガスを高生産するClostridium属」と「植物バイオマスを効率的に分解するRuminiclostridium属」にゲノム編集技術を応用して遺伝子改変を行い、水素生産とバイオリファイナリーを両立するプラットフォーム株を作出する。
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研究成果の概要 |
バイオマスであるキチンを分解し水素ガスを高生産するClostridium paraputrificumについて水素生産に関わる重要なステップとなるピルビン酸からアセチルCoAを生じる経路をバイパスする経路となるピルビン酸リアーゼの活性化酵素遺伝子をClosTron法によるゲノム編集技術で遺伝子破壊したところ、グルコースを炭素源とする培地では水素ガスの生産が増加した。また、酪酸の生産経路を破壊することで、エタノールの生産が増加する傾向が得られた。さらに、セルロースを分解するRuminiclostridium josuiについて高発現ベクターの開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球温暖化による気候変動は人類が直面する重大な課題であり世界的に注目が集まっている。必要なエネルギーの多くを輸入化石燃料に頼っている我が国にとって、バイオマスを有効利用することは重要である。本研究で対象とする嫌気性細菌は、キチンやセルロースを分解して水素ガスやアルコールを生産する。本研究では、キチンを分解する細菌の遺伝子編集技術を利用して、代謝経路を改変することで水素ガス生産やアルコール生産の向上を行った。本研究で扱う嫌気性細菌は、研究室で単離した固有の細菌であり、我が国独自の技術としてオリジナリティーが高い。
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