研究課題/領域番号 |
21K12324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 京都市動物園 (2022-2023) 東京大学 (2021) |
研究代表者 |
工藤 宏美 京都市動物園, 生き物・学び・研究センター, 研究員(移行) (80649757)
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研究分担者 |
岩田 高志 神戸大学, 海事科学研究科, 助教 (10636913)
楢崎 友子 名城大学, 農学部, 助教 (30772298)
奥山 みなみ 大分大学, 医学部, 助教 (50756781)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 海中騒音 / パーソナリティ / アオウミガメ / 心拍数 / プレイバック実験 / 心電図 / プレイバック / 性格 / 摂餌行動 |
研究開始時の研究の概要 |
海中の騒音問題という新しい課題に対し、絶滅危惧種への影響・評価の指標を作り、人と動物が共存できる仕組みを作る必要がある。しかし、騒音は間接的な淘汰要因のため、移動性野生動物などの生態が不明瞭な絶滅危惧種では、生活史への影響・評価は難しい。そこで本研究では、捕食圧が高いとリスクをとる個体は淘汰され、リスクを回避し続ける性格分布に偏る現象を利用し、騒音問題のある環境下でも同様の現象が起こっているか室内・野外実験で調べる。具体的には、まず、アオウミガメの性格(Bold―Shy)分布を調べ、性格に応じて摂餌と逃避の時間配分が異なるか検証する。そして、性格に応じた野外行動と生息環境の特性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
海中の騒音という新しい課題に対し、生物に対するリスクの評価基準を設定する必要がある。本研究では、野生個体のアオウミガメの性格であるShy―Bold分布を調べ、性格に応じて摂餌と逃避の時間配分が変わるか検証することを目的とした。 しかし、予期できぬ理由で野生アオウミガメの音に対する反応、性格特定及び摂餌行動との関係は明らかにできなかった。そこで、飼育個体のヒメウミガメで船舶音に対する反応を特定した。その結果、すべての実験で音が鳴った後、逃避及び警戒行動が起こり、ネガティブな反応を示した。また、逃避までの間静止状態にも関わらず心拍変化を示し、 運動以外のメカニズムで心拍変化する可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
洋上風力発電や船舶音の騒音といった直接生存に関わらない人間活動の影響については、鯨類や鳥類など音で個体間コミュニケーションする動物群で研究が行われている。ウミガメ類は、単独生活で声帯もないため、音利用しない通説により研究事例が極端に少ない。このような状況で、本研究では、可聴域の音に対して、その場に止まるか、逃げるを決定するまでの間、動いていなくても警戒の程度が心拍数に現れる可能性を示すことができた。個体数不足で種全体の現象とは言えないが、このことが一般化されれば、音から逃避しなくても生理的には反応しており、見た目ではわからない動物の状態を加味した上で、影響評価を行う必要があることを示している。
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