研究課題/領域番号 |
21K12334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
平田 晶子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80624329)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | マツ材線虫病 / 枯死木分解 / 気候変動 / 炭素収支 / 拡散モデル / 炭素循環 |
研究開始時の研究の概要 |
気候変動にともなう森林病虫害の拡大は、大規模な樹木枯死を引き起こし、森林の炭素収支を大きく変動させる可能性がある。本研究では、気候変動による被害域の拡大が懸念されているマツ材線虫病(マツ枯れ)に焦点を当て、マツ枯れ被害の拡大予測と、病虫害特有の枯死木分解過程を組み込んだ炭素循環モデルの開発を組み合わせることで、病虫害による森林の広域炭素収支変動を明らかにする。
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研究成果の概要 |
富士山麓のアカマツ林を対象に、アカマツ枯死木の分解特性を現地観測によって評価するとともに、マツ枯れの拡大が地域スケールの炭素循環に与える影響を明らかにすることを目的とした。観測の結果、広域スケールでアカマツ枯死木からのCO2放出量を推定するには、枯死木含水量の適切な評価が重要であることが示された。また、対象地域のアカマツ林において、マツ枯れが発生した場合のポテンシャル放出量を評価した結果、地域のアカマツの大部分が枯死するような大規模な被害が生じた場合には、10年以上森林がCO2吸収源から放出源に転じる可能性があることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
森林病虫害の拡大は、大規模な樹木枯死を引き起こし、森林の炭素循環に大きな影響を与える可能性があるものの、その影響についての定量的な評価は非常に限られていた。本研究は、枯死木の分解特性を定量的に評価し、広域評価につなげている点で、学術的な意義を有している。また、松枯れの発生に伴うポテンシャルCO2放出量の広域評価の結果は、気候変動緩和策としての病虫害管理策の策定に役立つことが期待される。
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