研究課題/領域番号 |
21K12335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
深澤 春香 (大橋春香) 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (60868066)
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研究分担者 |
小南 裕志 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70353688)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ニホンジカ / 積雪 / シミュレーション / エージェントベースモデル / 餌資源 / 移動制約 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、従来「積雪に弱い」とされてきたニホンジカが、多雪地域にも分布を拡大し、生態系管理上の問題となっている。この原因として積雪期間の減少が関与したとされるが、ニホンジカの分布拡大は積雪の減少よりも早く進行しており、未知の要因の関与が疑われる。本研究では、多雪地域へのシカの分布拡大メカニズムを解明するために、高解像度の積雪モデルを開発したうえで、積雪とシカの分布との間にある物理的・生態的な因果関係を統合化したエージェントベースモデルを開発し、複数の仮説を想定したシナリオ下でシカの分布を予測する。その結果と現地調査で得られたシカの分布情報と比較することにより、提示した仮説の検証を行う。
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研究実績の概要 |
日本に生息する代表的な大型有蹄類であるニホンジカ(以下シカ)は、1970年代頃まで分布が寡雪地域に限られていたことや、蹄の面積が狭く雪に沈みやすいと いう形態的特徴から、多雪地域には生息できないと考えられていた。しかし近年、ニホンジカが多雪地域にも分布を拡大し、生態系管理上の問題となっている。この原因として積雪期間の減少が関与したとされるが、ニホンジカの分布拡大は積雪の減少よりも早く進行しており、未知の要因の関与が疑われる。本研究では、積雪とシカの分布との間にある物理的・生態的な因果関係を統合化したエージェントベースモデルを開発し、近年の多雪地域における急激なシカの分布拡大を促進した要因を解明することを目的とする。
2022年度には、調査地域を含む高解像度の衛星画像のデータを5年分入手し、消雪時期の推定を行うなど、積雪モデルの改良に必要な作業を進めた。ニホンジカの出現頻度と積雪深の関係式を確立し、両者を組み合わせることにより冬季のニホンジカの生息好適度を面的に可視化する手法を開発した。また、積雪密度とシカの足の沈降深の関係を定式化に必要なパラメータを得るために、ニホンジカの足の模型を試作し、シカの足の沈降試験を試行した。これらの情報をもとに、エージェントベースモデルの構築を進めている。
これらの成果は、積雪期のニホンジカの生息適地を面的に可視化するための基盤情報となり、効率的な冬季の捕獲場所の選択への応用が期待できる成果である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の感染防止対策に伴う、都道府県間の移動の自粛期間が現地調査に好適な時期と重複してしまったことにより、現地調査の遅れがあった。また、研究代表者の妊娠・出産に伴い、2023年4月から11月にかけて産前産後休暇および育児休業を取得したことにより、研究を長期にわたって中断せざるをえなかった。特に現地調査に関しては、母子の健康に配慮して制限せざるをえない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今後、シカの移動を再現するシミュレーションモデルを構築する。育児との兼ね合いとはなるが、必要に応じて現地調査に行き、データを収集する。
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