研究課題/領域番号 |
21K12345
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64050:循環型社会システム関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
湯 龍龍 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 主任研究員 (30737359)
|
研究分担者 |
林 清忠 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 主席研究員 (40355475)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 生態毒性 / 農薬 / ライフサイクルアセスメント / 作用機構 / 種の感受性分布 / ライフサイクルアセスメント(LCA) / 防除戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
ライフサイクルアセスメント(LCA)による農業生産システムの比較評価において、農薬成分の変更に起因する生態系影響の変化を適切に反映できる新たな生態毒性影響評価係数を計算すると共に、防除戦略の立案場面への適用を検討する。まず、水田農薬を対象に、農薬の毒性と作用機構の双方を考慮する生態毒性影響評価係数を開発する。次に、慣行栽培から農薬成分数を削減する特別栽培等への防除戦略の切り替えを対象に事例評価を行い、農薬成分の変更を伴う場合、生態毒性影響が意図に反して増加する可能性とその要因を特定する。
|
研究成果の概要 |
ライフサイクルアセスメント(LCA)による農業生産システムの比較評価において、農薬使用に由来する生態毒性影響評価は成分間の違いを精緻に捉える必要がある。そのため、まず、水田農薬109成分を対象に、農薬成分の毒性(HC50)と作用機構(生物種の感受性分布(SSD)の傾きが異なる)を考慮する非線形の生態毒性影響評価係数を算定した。既存の線形係数(毒性のみ考慮)に比べて、SSDの傾斜が影響評価係数に大きく影響することが明らかとなった。次に、慣行から低投入に切替える防除戦略を取る8水田農場を対象にした事例評価を行った結果、非線形の影響評価係数がより適切な圃場レベルの評価結果が得られることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能な農業の実現に向けて、農薬使用に伴う生態系への影響を適切に評価されることが重要である。そのために、農薬成分の減量あるいは成分変更による影響削減効果を正確に評価し、農業のLCAに組み込まれていくことが求められる。本研究は、農薬成分の毒性だけではなく、成分の作用機構も考慮する非線形の生態毒性影響評価係数の算定方法を開発した。これにより、既存の線形係数(毒性のみ考慮)と比べて、農薬成分のSSDの傾きが影響評価係数に大きく影響することが明らかとなった。作用機構の考慮が成分間の違いをより精緻に捉えるため、非線形の生態毒性影響評価係数がより適切な圃場レベルの評価結果が得られることが示唆された。
|